ポメラニアン警察犬ハク号はなぜ合格?2026年最新の採用理由と実力を徹底解説

目次

2026年4月13日、宮崎県の日向警察署で、全国的にも珍しいポメラニアンの警察犬「ハク号」に嘱託書が交付された。2歳の雄犬であるハク号は、宮崎県内で初めて警察犬に採用されたポメラニアンだ。シェパードやゴールデン・レトリーバーといった大型犬が主役という従来の警察犬のイメージを覆す出来事として、テレビ朝日やTBS、集英社オンラインなどが相次いで報じた。

注目すべきは、単に小さくてかわいい犬が警察犬になったという話ではない。ハク号は2025年12月の嘱託警察犬審査会で足跡追及の試験に合格し、約1年間の訓練で身につけた集中力と意欲を評価された。さらに、飼い主の事情で手放された後、訓練所で新たな能力を見いだされたという経緯もある。2026年11月現在の活動状況、採用の仕組み、シェパードとの役割の違いまで詳しく整理する。

📌 【この記事の重要ポイントまとめ】

  • 宮崎県初の快挙:2026年4月13日、ポメラニアンのハク号が日向警察署の嘱託警察犬に採用された。
  • 合格した科目:2025年12月の審査会で足跡追及に合格。51頭中38頭が採用されたと日向警察署副署長が説明している。
  • 採用された理由:犬種の大きさではなく、意欲、集中力、持久力、服従性などの個体としての能力が評価された。
  • 指導士:井東警察犬・愛犬訓練所の所長で、警察犬指導士の竹越ひかるさんが訓練を担当する。
  • 小型犬の強み:住民に威圧感を与えにくく、狭い場所や大型犬が入りにくい場所での捜索にも適性が期待される。

【宮崎県初のポメラニアン警察犬】ハク号はどんな犬?採用された理由と生い立ち

ポメラニアン警察犬

2026年4月13日に日向警察署で嘱託書を交付

ハク号は、白くふわふわした毛並みが特徴の雄のポメラニアン。2026年4月の採用時点で2歳だった。

2026年4月13日、宮崎県の日向警察署で嘱託書が交付され、県内初のポメラニアン警察犬として正式に活動することになった。任期は2026年4月から1年間。警察から要請があれば、指導士とともに犯人の捜索や行方不明者の捜索に協力する。

ハク号が普段生活しているのは警察署ではない。日向警察署から約5km離れた井東警察犬・愛犬訓練所で、指導士とともに訓練を続けている。

集英社オンラインが2026年4月19日に掲載した取材記事によると、ハク号の採用試験は前年12月に実施された。シェパードやゴールデン・レトリーバーなどを含む警察犬の中で、足跡追及の科目に合格した。

飼い主の事情で手放された犬が警察犬候補に

ハク号の生い立ちには、少し意外な背景がある。

もともとはペットショップで生まれ、その後、一般家庭で飼育されていた。しかし、飼い主側の事情で飼い続けることが難しくなり、井東警察犬・愛犬訓練所が引き取ったという。

ハク号は生後間もない時期に、しつけを目的として訓練所に預けられていた。そこで竹越ひかるさんが日々の様子を観察する中で、通常の家庭犬とは異なる能力を感じ取った。

特に評価されたのは、何かに取り組むときの意欲、集中力、遊びを長く続けられる持久力だった。体格こそ小さいものの、大型犬にも負けない元気さを見せていたという。

テレビ朝日の2026年4月24日の報道では、竹越さんがハク号の能力を見込んで飼い主に相談し、了承を得たうえで訓練所の名義に変更した経緯が紹介されている。

「この子は警察犬としても素質があるんじゃないかなと思って」

――警察犬指導士・竹越ひかるさん(テレビ朝日「大下容子ワイド!スクランブル」2026年4月24日放送)

飼い主が手放した犬を単に保護しただけではなく、その犬が持つ能力を見極め、別の形で社会に貢献できる道を開いたことが、ハク号の物語の重要な部分だ。

試験1年目で合格した集中力

竹越さんは、約1年間の訓練を通じてハク号の警察犬としての適性を確信したという。

集英社オンラインの取材では、審査会で見せた集中力についても詳しく語られている。特に印象的だったのが、服従訓練に含まれる5分間の休止姿勢だ。

普段の練習では周囲の刺激に反応して動いてしまうこともあったが、本番ではほかの犬が動き、審査員が近くを歩く状況でも、ハク号は5分間姿勢を崩さなかった。

試験で求められるのは、単純に鼻が利くことだけではない。指導士の指示に従い、周囲の刺激に左右されず、必要な作業を最後までやり遂げる能力も問われる。

竹越さんがハク号を評価したのは、こうした能力を総合的に備えていたからだ。試験初年度での合格は、犬種の珍しさ以上に、個体としての完成度を示す出来事だった。

【2026年最新】ハク号の警察犬採用までの経緯と活動状況

ハク号の採用を理解するには、2025年末から2026年秋までの動きを時系列で追うと分かりやすい。

ハク号の警察犬デビュー年表

時期 出来事 内容・意味
生後0歳ごろ 訓練所に預けられる しつけを目的とした訓練を開始。
その後 訓練所が引き取る 飼い主の事情により、訓練所で継続して育成されることに。
約1年間 警察犬を目指した訓練 意欲、集中力、持久力などが評価される。
2025年12月 嘱託警察犬審査会 足跡追及の科目に合格。
2026年4月13日 嘱託書交付 宮崎県初のポメラニアン警察犬として活動開始。
2026年4月19日 集英社オンラインが取材報道 当時、日向警察署副署長はまだ出動していないと説明。
2026年4月24日 テレビ朝日が特集 足跡追及や訓練内容、嘱託警察犬の制度を紹介。
2026年6月5日 宮崎県内の警察犬競技会 県内初のポメラニアン警察犬として競技に参加。
2026年11月1日 最新状況 2026年度の嘱託期間中。県内では警察犬の捜索活動が継続。

なお、2025年12月の審査会については、テレビ宮崎が参加犬を約40頭と報じた一方、集英社オンラインの記事では日向警察署副署長の説明として51頭が受審し38頭が採用されたと伝えている。集計の伝え方に違いがあるため、51頭中38頭という数字は副署長の説明に基づくものとして理解したい。

6月の競技会でも真剣な姿を披露

採用後のハク号について、重要な続報となったのが2026年6月5日のテレビ宮崎の報道だ。

宮崎市の阿波岐原森林公園で警察犬の競技会が開催され、足跡追及と地域捜索の2部門に計32頭が参加した。

足跡追及の競技では、50mのコース上に置かれた遺留品を、犬が足跡をたどりながら発見する様子が紹介された。その中には県警初のポメラニアン警察犬であるハク号の姿もあった。

愛らしい外見とは対照的に、競技に臨む表情は真剣そのもの。小型犬であっても、警察犬として必要な集中力と作業能力を発揮できることを示す機会になった。

宮崎県全体では警察犬の出動も続く

2026年10月3日のテレビ宮崎の報道によると、宮崎県内では2026年度に38頭の警察犬が嘱託を受けて活動している。7月末時点で、行方不明者の捜索などへの出動は48件に達していた。

同じ報道では、嘱託警察犬のジーク号が8月5日に発生した高齢女性の行方不明事案で活躍した事例も紹介された。女性の肌着の臭いを手掛かりに捜索し、開始から約6分で発見に至ったという。

これはハク号の個別の実績ではない。しかし、同じ宮崎県で嘱託警察犬が実際の捜索に投入され、地域の安全を支えていることを示す事例だ。

ハク号については、4月の報道時点で未出動とされ、その後6月には競技会への参加が報じられた。競技会への出場と実際の事件現場への出動は別の活動であり、個別の出動成果については区別して見る必要がある。

【警察犬の試験内容】足跡追及・臭気選別・地域捜索は何が違う?

ハク号が合格した足跡追及は、警察犬の代表的な仕事の一つだ。しかし、宮崎県の嘱託警察犬審査には、それ以外にも臭気選別と地域捜索がある。

1. 足跡追及:人が歩いた経路と遺留品を探す

足跡追及は、犯人や行方不明者などが歩いた経路を、地面に残された臭いを手掛かりに追跡する作業だ。

宮崎県で行われたハク号の審査について、日向警察署副署長は集英社オンラインの取材に対し、逃走犯人を想定した試験だったと説明している。

試験では、犯人役があらかじめ設定されたコースを歩き、その経路に足跡の臭いを残す。犬はその臭いを追いながら、途中に置かれた遺留品などを探す。

単に人間の後を追いかけるのではなく、ほかの人や車両などによる臭いが混在する状況で、目的の臭いを見失わずに追跡できるかが重要になる。

ハク号は、この足跡追及の科目で合格した。

2. 臭気選別:複数の臭いから目的のものを見つける

臭気選別は、提示された臭いと一致するものを複数の候補から選び出す能力を確認する試験だ。

テレビ朝日の2026年4月24日の解説では、宮崎県の試験内容として、5枚の布の中から手元にあるものと同じ臭いの布を探す方法が紹介された。

この作業で求められるのは、ただ嗅ぎ回る能力ではない。複数の臭いが存在する中から目的の臭いを区別し、正確に選び出す判断力である。

事件現場に残された物品の臭いと特定の人物の臭いを照合するような場面で、こうした能力が役立つ。

3. 地域捜索:風に乗った臭いを頼りに人を探す

地域捜索は、特定の足跡をたどるのではなく、周囲に広がる臭いを手掛かりに、捜索範囲内にいる人や対象物を見つける作業だ。

宮崎県の審査では、風に流れてくる臭いを頼りに捜索する方法が紹介されている。2026年6月の競技会では、茂みの中に隠れた人を発見し、吠えて知らせる犬の様子も報道された。

行方不明者の捜索では、本人がどの方向に移動したか分からない場合もある。こうした場面では、一定の範囲を探索し、臭いを頼りに対象を探し出す能力が役立つ。

ハク号が合格したのは3科目すべてではない

ここで誤解しやすいのが、ハク号の合格範囲だ。

宮崎県の審査には足跡追及、臭気選別、地域捜索の3種類があるが、ハク号が合格したのは足跡追及の部門である。

受験する科目は指導員が選択する仕組みで、1科目だけ受ける犬もいれば、複数科目に挑戦する犬もいる。すべての警察犬が全科目に合格しているわけではない。

つまり、ハク号は何でもできる万能型として採用されたのではなく、得意分野を明確に持つ専門型の警察犬として評価されたのである。

【嘱託警察犬の仕組み】指定7犬種とポメラニアン採用の関係

警察犬には直轄警察犬と嘱託警察犬がある

警察犬には、大きく分けて2種類の運用形態がある。

直轄警察犬は、警察が直接飼育・管理し、警察官などが訓練を行う犬。一方、嘱託警察犬は、民間の訓練所や一般の飼育者が育てている犬の中から、警察が審査を経て任命する犬だ。

日本警察犬協会の制度案内でも、この2種類は明確に区別されている。嘱託警察犬は各道府県警察が毎年審査会を開き、能力を確認したうえで選考する。

宮崎県では、竹越さんのような民間の指導士が犬を育成し、警察から要請があった場合に現場へ向かう仕組みが採用されている。宮崎県警には直轄警察犬がいないことも、テレビ朝日の取材で紹介された。

警察犬協会が指定する7犬種とは?

日本警察犬協会が公認する指定7犬種は、次のとおりだ。

  • シェパード
  • ドーベルマン
  • ラブラドール・レトリーバー
  • ゴールデン・レトリーバー
  • コリー
  • ボクサー
  • エアデール・テリア

これらの犬種は、警察犬としての歴史や訓練体系を持つ代表的な犬種として知られている。

ただし、指定7犬種以外は全国一律に警察犬になれないという理解は正しくない。警察犬協会の公認犬種と、各都道府県警察が運用する嘱託警察犬の選考は区別する必要がある。

実際、嘱託警察犬の審査・運用条件は都道府県によって異なる。TBSの2025年6月の報道でも、嘱託警察犬にはトイプードルやチワワなど、小型犬を含む多様な犬種が採用されていることが紹介された。

宮崎県でポメラニアンのハク号が採用されたことは、犬種の枠だけで能力を判断しない地域の運用を象徴している。

嘱託警察犬になるために必要な条件

全国共通の単一試験だけで採用が決まるわけではないが、一般的には次のような要素が重視される。

  • 基本的な服従訓練ができていること。
  • 足跡追及や臭気選別など、専門分野の能力があること。
  • 人や車両、ほかの犬などの刺激がある環境でも作業できること。
  • 指導士と犬が安定した関係を築いていること。
  • 警察からの出動要請に対応できる飼育・管理体制があること。
  • 都道府県警察が定める審査基準を満たすこと。

例えば、大分県警察の足跡追及犬の審査要領では、犬の登録や狂犬病予防注射の実施、指導士が昼夜の出動要請に対応できることなどが受審条件に含まれている。さらに、原則として30分以内に出動態勢を整えられる場所での飼育管理も求められている。

これは大分県の基準であり、宮崎県を含む全国すべての警察に同じ条件が適用されるわけではない。実際の応募条件や審査基準は、各都道府県警察の規定によって確認する必要がある。

採用後はどのように出動するのか

嘱託警察犬は、警察からの要請を受けて現場に向かう。

ハク号の場合、捜索する事件や事案に応じて警察本部の鑑識係などが出動を判断する。現場では、鑑識係が指導士に指示を出し、指導士が犬に作業を指示するという連携体制が取られる。

つまり、警察犬が単独で捜査を行うわけではない。警察の鑑識担当者、指導士、犬が一体となって捜索に取り組む。

また、嘱託期間は年度ごとに設定される。合格した犬も、翌年度以降は審査や選考を経て活動を継続することになる。

【小型犬が警察犬になる理由】ポメラニアンとシェパードの違いを比較

警察犬と聞いて多くの人が思い浮かべるのは、筋肉質で堂々とした体格のシェパードだろう。しかし、警察犬の仕事は犯人を追いかけたり、威圧したりすることだけではない。

臭いを追跡する、遺留品を見つける、人を捜索するという仕事では、体格の大きさ以外にも重要な適性がある。

小型犬と大型犬にはそれぞれ得意分野がある

ポメラニアンとシェパードの違いを、捜索活動の観点から整理すると次のようになる。

  • シェパード:体格や運動能力を生かした活動が期待でき、広い場所や山中などでは大型犬ならではの強みがある。
  • ポメラニアン:小さな体格を生かし、狭い場所や大型犬が入りにくい場所での活動に適性が期待される。
  • 共通点:警察犬としての能力は、犬種だけでなく、個体の性格、集中力、訓練の質、指導士との連携に左右される。

竹越さんはテレビ報道で、小型犬なら住民に怖い印象を与えずに捜査できることや、大型犬が入れない足場のもろい場所で活躍できる可能性を指摘している。

これは単なる見た目の問題ではない。住宅地や生活道路などで捜索する場合、住民の心理的負担を小さくできることも、警察犬の運用上の利点になる。

小型犬には歩幅の狭さという利点もある

小型犬の捜索能力について、TBSの2025年6月25日の「Nスタ」では、茨城県のトイプードル警察犬を例に専門的な解説が行われた。

同番組によると、指導士の説明では、シェパードの歩幅は約70cm、トイプードルは約20cm程度とされる。歩幅が小さいことで、地面の臭いを細かく確認しながら進める可能性があるという。

同じ距離を移動する場合、小型犬は歩数が多くなる。その分、細かな臭いの変化を確認できる場面もある。実際、大型犬が見つけられなかったピアスなどを小型犬が発見した事例も紹介された。

ただし、この歩幅の数値はシェパードとトイプードルの比較であり、ハク号の測定結果ではない。ポメラニアンにも同じ数値が当てはまると考えるのは適切ではない。

威圧感の少なさは行方不明者の捜索でも役立つ

もう一つ、小型犬ならではの利点が、周囲の注目を集めにくいことだ。

行方不明者の捜索では、本人や家族のプライバシーに配慮する必要がある。特に認知症などの事情を抱える家庭では、捜索活動そのものを近隣住民に知られたくないケースも考えられる。

TBSの取材では、小型犬は大型犬と比べて周囲から警察犬の出動だと認識されにくく、捜索対象者や家族のプライバシーに配慮できるという利点が紹介された。

もっとも、小型犬ならすべての現場で有利というわけではない。長距離の移動、荒れた地形、広大な山林などでは、大型犬の体格や運動能力が適している場合もある。

大切なのは犬種の優劣ではなく、現場の条件に応じた適切な配置だ。ハク号の採用も、大型犬の代わりを務めるというより、これまで大型犬だけでは対応しにくかった場面を補う存在として捉えると理解しやすい。

【小型犬警察犬の活躍と実態】アンズ号など先輩警察犬との比較

ハク号が宮崎県初のポメラニアン警察犬として注目されたが、小型犬が警察犬として活動すること自体は、2026年に始まった現象ではない。

2016年に採用されたトイプードルのアンズ号

代表的な先輩犬が、茨城県警で2016年に採用されたトイプードルのアンズ号だ。

アンズ号は、もともと殺処分寸前だった犬として集英社オンラインの取材記事でも紹介されている。

2025年4月には、行方不明になっていた90代の男性を発見した。最後に目撃された場所から約1km離れた山中で、男性の臭いを頼りに捜索し、発見に貢献したという。

テレビ朝日の2025年6月14日の報道では、茨城県警から感謝状が贈られたことも紹介された。小型犬でも、十分な訓練と適性があれば実際の捜索活動で成果を上げられることを示した事例だ。

小型犬や多様な犬種が採用される時代へ

小型犬の活躍はトイプードルやポメラニアンだけではない。

集英社オンラインの2026年4月の記事では、2025年に京都府警でスキッパーキのシュトゥル号が爆発物捜索の部門に合格した事例も紹介された。

また、宮崎県では2026年度にミックス犬のあずき号も嘱託警察犬として活動している。6月5日のテレビ宮崎の報道では、高鍋警察署の嘱託犬として、シェパード、ボーダーコリー、ジャック・ラッセル・テリアとともに紹介された。

こうした事例から分かるのは、警察犬の活躍が特定の犬種だけに限定されなくなっていることだ。

警察犬の活動は報酬だけでは成り立たない

一方、嘱託警察犬の活動には、一般にはあまり知られていない現実もある。

集英社オンラインの取材で竹越さんは、飼育費用や現場への交通費などを自己負担していること、事件解決に協力しても謝礼は数千円程度であることを明かしている。

警察犬の活動は、単純に報酬を得るための仕事とは異なる。犬を育てる時間、日々の訓練、急な出動への対応など、指導士側の負担も大きい。

竹越さんは20年以上にわたって捜査活動に協力してきた経験があり、夕方だけでなく、深夜や早朝の要請にも対応してきたという。

このような民間の指導士の協力があるからこそ、警察は地域ごとに必要な能力を持つ犬を確保できる。

ハク号の採用は、犬の能力だけでなく、それを引き出す訓練士と、活動を支える地域の協力体制にも目を向けるきっかけになった。

【ポメラニアン警察犬のハク号】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:ポメラニアンのハク号は何歳で警察犬になった?

A1:2026年4月の採用時点で2歳の雄犬だった。4月13日に宮崎県の日向警察署で嘱託書が交付された。

Q2:ハク号はなぜ警察犬になれたの?

A2:訓練所で約1年間訓練を続ける中で、意欲、集中力、持久力、服従性などが評価されたためだ。2025年12月の審査会で足跡追及の科目に合格した。

Q3:ハク号の訓練士は誰?

A3:井東警察犬・愛犬訓練所の所長で、警察犬指導士の竹越ひかるさん。ハク号の適性を見いだし、警察犬としての訓練を担当した。

Q4:ポメラニアンは指定7犬種に含まれている?

A4:含まれていない。日本警察犬協会が公認する指定7犬種はシェパード、ドーベルマン、ラブラドール・レトリーバー、ゴールデン・レトリーバー、コリー、ボクサー、エアデール・テリア。ただし、嘱託警察犬の選考条件は都道府県によって異なり、宮崎県ではハク号が採用された。

Q5:ハク号が合格した警察犬の試験は何?

A5:足跡追及だ。犯人役が歩いたコースの臭いをたどり、途中に置かれた遺留品などを発見する能力を確認する試験である。

Q6:ハク号は実際の事件や行方不明者の捜索に出動した?

A6:2026年4月19日の報道時点では、まだ出動していないと日向警察署副署長が説明していた。その後6月には競技会への参加が報じられている。競技会への参加と実際の事件現場への出動は別であり、個別の出動成果については公表報道で確認できる情報が限られている。

Q7:一般家庭で飼っている犬も警察犬になれる?

A7:可能性はある。嘱託警察犬は一般家庭や民間訓練所で飼育されている犬から選考される制度だ。ただし、犬種や審査内容、指導士の条件、出動体制などは都道府県警察によって異なる。

まとめ:【プロの結論】ハク号が示した警察犬の新しい可能性

2026年4月13日に宮崎県の日向警察署で嘱託されたポメラニアンのハク号は、警察犬の世界に新しい可能性を示した存在だ。

ハク号が評価された理由は、珍しい犬種だったからではない。約1年間の訓練を通じて、足跡追及に必要な集中力、意欲、持久力を備えていることを審査で証明したからだ。

今回の出来事から読み取れる重要なポイントは3つある。

  • 犬種より個体の能力:警察犬に必要なのは大きな体格だけではなく、臭いを追う能力、集中力、服従性、継続的な訓練への適性である。
  • 小型犬ならではの役割:住民への威圧感を抑えたり、狭い場所で活動したりするなど、大型犬とは異なる強みがある。
  • 指導士と警察の連携:犬の能力を引き出す訓練士と、現場で連携する警察の存在が、嘱託警察犬制度を支えている。

ただし、小型犬が大型犬より優れているという単純な話ではない。山林や広範囲の捜索では大型犬が適していることもあり、現場の状況に応じた使い分けが必要だ。

ハク号を育てた竹越ひかるさんは、テレビ朝日の取材で今後への期待を次のように語っている。

「まだまだ1年生ですので、これから現場経験をたくさん踏んで訓練も重ねながら、立派に不明者を発見できる警察犬になってくれたらなと」

――竹越ひかるさん(2026年4月24日放送)

この言葉には、警察犬としての本当の仕事は採用された瞬間に始まるのではなく、現場で経験を積み重ねてこそ完成していくという考えが表れている。

2026年11月現在、ハク号は宮崎県初のポメラニアン警察犬として、その可能性を広げている。今後の活躍を判断するうえでは、話題性や外見だけでなく、実際の捜索活動への参加、訓練の継続、発見実績などを見ていくことが大切だ。

小さな体でも、適性と訓練があれば人の命を守る仕事に参加できる。ハク号の存在は、警察犬に求められる能力を犬種という先入観だけで判断してはいけないことを教えてくれる。

今後、ハク号がどのような現場で能力を発揮するのか。宮崎県の警察犬活動とともに、その成長を見守りたい。

主な取材・参照資料

- 集英社オンライン(2026年4月19日)ハク号の採用経緯と指導士への取材。
- テレビ朝日「大下容子ワイド!スクランブル」(2026年4月24日)訓練内容と嘱託制度の解説。
- 井東警察犬・愛犬訓練所の公式情報。
- 公益社団法人日本警察犬協会の嘱託警察犬制度・訓練試験科目一覧。
- テレビ宮崎(2026年6月5日、10月3日)の競技会・捜索活動報道。
- TBS「Nスタ」(2025年6月25日)の小型犬警察犬に関する取材。
- 茨城県警察の嘱託警察犬制度案内。