【ポジション変遷】久保建英はどのように現在の役割を確立したのか

目次

久保のポジションは、所属クラブやチームの戦術によって変化してきました。

重要なのは、最初から右ウイングだけを専門にしていたわけではないことです。スペインで複数のクラブを経験しながら、サイドと中央の両方でプレーできる能力を磨いてきました。

バルセロナの下部組織からFC東京へ

久保建英ポジション

久保は2011年にFCバルセロナの育成組織に加入しました。その後、FIFAの未成年選手登録規定に関する問題を受けて日本に戻り、FC東京の育成組織で成長しました。

2017年には16歳でプロ契約を結び、トップチームでもプレーするようになります。

この時期から、細かなボールタッチや狭いスペースでの判断力など、現在につながる技術を身につけていきました。

レアル・マドリード加入とスペインでの武者修行

2019年、久保はレアル・マドリードと契約しました。

その後、マジョルカ、ビジャレアル、ヘタフェなどへの期限付き移籍を経験します。

それぞれのクラブで異なる戦術や役割を経験したことは、ポジションの柔軟性を高める重要な期間でした。

特にマジョルカでは、サイドからの仕掛けだけでなく、前線での連係やゴールに直結するプレーも求められました。複数のポジションを経験したことが、現在の多彩な起用法につながっています。

2022年:レアル・ソシエダへの完全移籍

2022年、久保はレアル・ソシエダに完全移籍しました。

ここで大きな転機になったのが、右ウイングとしての役割の確立です。

2022~2024年の戦術分析では、4-3-3の右ウイングとしてプレーし、中盤の選手や右サイドバックのサポートを受けながら相手DFとの1対1を仕掛ける形が紹介されています。

また、4-4-2のダイヤモンド型ではトップ下やセカンドストライカーとしても起用されました。

このように、右サイドを基本にしながら中央にも進出できる攻撃的な選手として成長しています。

日本代表では右シャドーからトップ下へ

日本代表では、2023年以降の出場位置を整理したBLUE LISTのデータでも、右シャドーが最も多く、次いでトップ下となっています。

2026年には、ワールドカップのオランダ戦で右シャドー、10月のニュージーランド戦ではトップ下を担当しました。

つまり、代表では右サイドの選手というより、前線の中央寄りで攻撃を組み立てる役割も重要になっています。

【プレースタイル分析】左足の技術とドリブルが生み出す独自の強み

久保建英のポジションを理解するうえで、プレースタイルの分析は欠かせません。

なぜ右ウイングが適しているのか。その理由は、利き足だけではなく、ボールを受ける姿勢や相手の重心を動かす技術にもあります。

利き足は左足!右サイドからのカットインが得意


利き足:左足

- 右サイドから中央へ進入
- 左足でミドルシュート
- 相手DFの背後へのパス
- インスイングクロス

左利きの選手を右ウイングに配置するのは、サッカーでは一般的な戦術の一つです。

右サイドでボールを受けた左利きの選手は、中央に向かってドリブルしながら利き足を使えます。

久保の場合、この動きに細かなフェイントや急加速が加わるため、守備側は対応が難しくなります。

縦への突破を警戒すればカットインを許し、中央を警戒すればタッチライン際を突破される可能性があります。

細かなドリブルとファーストタッチ

久保の特徴は、スピードだけで相手を抜く選手ではないことです。

相手との距離を測りながら細かくボールを動かし、相手の重心が移動した瞬間に逆方向へ仕掛けます。

特に重要なのがファーストタッチです。

ボールを受けた瞬間に前を向ければ、相手DFが守備陣形を整える前に攻撃を開始できます。

そのため、単純なドリブル成功数だけでは久保の価値を測れません。ボールを受ける位置、前を向く技術、突破後の判断まで含めて評価する必要があります。

得点だけではない!チャンスメーク能力

久保の魅力は、ゴールを決める能力だけではありません。

右サイドから中央に侵入した後、味方FWの動きを確認してパスを出したり、相手DFを引きつけて別の選手にスペースを与えたりできます。

特に右ハーフスペースは、久保が能力を発揮しやすいエリアです。

右ハーフスペースとは、中央と右サイドの中間にあたるエリアです。

ここでボールを持つと、次の選択肢が生まれます。

- 左足でゴールを狙う
- FWの足元に縦パスを送る
- DFラインの背後へ浮き球を出す
- 右サイドバックとのワンツーで突破する
- 逆サイドへ展開する

久保の攻撃力は、こうした複数の選択肢を瞬時に使い分けられる点にあります。

【2026年最新】久保建英の出場傾向と起用法を数字で検証

2026年11月1日時点で、2026-27シーズンの久保はレアル・ソシエダで公式戦に出場しています。

ラ・リーガ公式プロフィールとOpta Analystの選手データを整理すると、次のようになります。

2026-27シーズンの成績

大会 出場試合 出場時間 得点 アシスト
ラ・リーガ 6試合 294分 1 1
UEFAヨーロッパリーグ 3試合 87分 0 0
合計 9試合 381分 1 1

この数字から読み取れるのは、2026-27シーズン序盤は出場時間が限定的でありながら、ゴールとアシストの両方を記録していることです。

ただし、出場時間だけで右ウイングとしての評価が下がったと判断することはできません。出場時間と戦術的な配置は別々に見る必要があります。

日本代表での2026年の起用傾向

2026年の代表活動では、久保の役割に明確な変化が見られました。

- 6月14日のオランダ戦:3-4-2-1の右シャドー
- 9月・10月の代表活動:シャドーや攻撃的MFとして起用
- 10月5日のニュージーランド戦:4-2-3-1のトップ下

BLUE LISTの代表出場記録によれば、2023年3月以降の日本代表では32試合に出場。右シャドーが最も多いポジションで、トップ下も複数回経験しています。

この変化は、久保の役割が固定されていないことを示しています。

特に4-2-3-1では、トップ下として中央に位置しながら、右サイドの堂安律や中野就斗と連係する攻撃が見られました。

森保監督が4バックを採用する試合では、久保を右ウイングに置くのか、トップ下に配置するのかが戦術上の注目点になります。

久保を生かすフォーメーションはどれ?



4-3-3:右ウイング

久保の1対1やカットインを生かす配置。右サイドで相手DFとの勝負を作りやすく、クラブでの適性が高い形です。


3-4-2-1:右シャドー

中央と右サイドを自由に行き来できる配置。FWとの距離が近く、コンビネーションを生かせます。


4-2-3-1:トップ下

中央でボールを受け、攻撃全体を組み立てる配置。パスセンスや状況判断を最大限に生かせます。


【プロの結論】久保建英の最適ポジションは戦術によって変わる

久保の起用法を評価するとき、単純に「右ウイングが正解」「トップ下は不向き」と決めつけるのは適切ではありません。

本質的には、チームが久保に何を求めるかによって最適な配置が変わります。

久保建英を最大限に生かす3つの判断基準

① 個人突破と得点力を求めるなら右ウイング

相手のサイドバックと1対1になる機会を増やせます。久保の左足、ドリブル、カットインを最大限に生かせる配置です。

② 攻撃の組み立てを任せるならトップ下

FWやサイドの選手との距離が近くなり、パス交換や攻撃の方向転換を行いやすくなります。

③ 攻守のバランスを重視するなら右サイドハーフ

守備への参加を増やしながら、攻撃時には右サイドの推進力を確保できます。

よくある3つの誤解

- MF登録だからウイングではない?
いいえ。登録ポジションは分類であり、試合中の役割とは異なります。

- トップ下で起用されるなら右ウイングは適性外?
いいえ。トップ下でも能力を発揮できることが、久保の戦術的な価値です。

- 左利きだから左ウイングが本職?
いいえ。左足を生かしたカットインが得意なため、右ウイングとの相性が良好です。

久保の最大の価値は、複数のポジションでプレーできることだけではありません。配置が変わっても、ドリブル、パス、周囲との連係という武器を使い分けられることです。

【久保建英のポジション】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:久保建英の本職は右ウイングですか?

A1:はい。右ウイングが最も得意なポジションです。左足を使ったカットイン、ドリブル、シュート、ラストパスを生かしやすい配置です。

Q2:久保建英はトップ下でもプレーできますか?

A2:できます。2026年10月5日のニュージーランド戦では日本代表のトップ下として先発しました。中央でボールを受けて攻撃を組み立てる能力も持っています。

Q3:久保建英の利き足は右足ですか、左足ですか?

A3:左足です。右サイドから中央に切り込み、左足でシュートやパスを出すプレーが得意です。

Q4:レアル・ソシエダでの背番号と登録ポジションは?

A4:2026年の選手プロフィールでは背番号14、登録ポジションはMFです。試合では右ウイングを中心に攻撃的な役割を担います。

Q5:日本代表ではどのポジションで起用されていますか?

A5:右シャドーとトップ下が代表的です。3-4-2-1では右シャドー、4-2-3-1ではトップ下として起用されることがあります。2026年の代表登録番号は20です。

Q6:久保建英は左ウイングでもプレーできますか?

A6:可能です。前線の複数のポジションを経験しています。ただし、左足で中央に切り込む得意な形を作りやすい右ウイングの方が適性は高いと考えられます。

Q7:久保建英に最も合うフォーメーションは?

A7:個人突破を重視するなら4-3-3、中央での創造性を重視するなら4-2-3-1、前線で自由に動かすなら3-4-2-1が有力です。

まとめ:久保建英は右ウイングを軸に複数の役割をこなす選手

久保建英のポジションは、右ウイングが本職です。

しかし、2026年のクラブと日本代表での起用状況を見ると、右サイドハーフ、右シャドー、トップ下など、複数の役割を担えることも分かります。

最後に重要なポイントを整理します。

- 本職は右ウイング: 左足のカットインとドリブルが最大の武器。
- トップ下も高い適性: 中央でのパスやチャンスメークも得意。
- 右サイドハーフにも対応: 攻守のバランスを取る役割も担える。
- クラブでは背番号14・MF登録: レアル・ソシエダでは右サイドを中心に起用。
- 日本代表では背番号20: 右シャドーやトップ下で戦術に応じた役割を担当。

2026年11月以降も注目したいのは、レアル・ソシエダで右ウイングとしてどれだけ攻撃の中心を担うか、そして日本代表でトップ下としての起用が継続するかという点です。

久保建英は単なる右ウイングではありません。右サイドで個人技を発揮し、中央ではゲームを動かせる攻撃的な選手です。ポジション名だけで評価するのではなく、フォーメーションと実際のプレーエリアを合わせて見ることが、久保の本当の実力を理解する近道です。


主な参考資料:ラ・リーガ公式選手プロフィール、日本サッカー協会(JFA)2026年代表資料、Coaches' Voiceの戦術分析、Opta Analystの選手成績、サッカーマガジンWEBの2026年10月5日ニュージーランド戦レポート、BLUE LISTの代表出場データ。