スポーツ庁長官は誰?2026年現在の河合純一氏の経歴と歴代3人を徹底解説
2026年10月31日現在、スポーツ庁長官を務めているのは、河合純一(かわい・じゅんいち)氏です。2025年10月1日に第3代長官へ就任し、パラリンピック競泳で金メダル5個を含む21個のメダルを獲得した実績を持つ、日本を代表するパラアスリートです。パラリンピアンがスポーツ庁長官に就任したのは、河合氏が初めてとなります。
スポーツ庁長官は、単に競技スポーツを盛り上げる役職ではありません。国民の健康づくり、学校の部活動改革、障害者スポーツの普及、国際競技力の向上、スポーツ産業の成長など、日本のスポーツ政策全体を統括する重要なポストです。2025年9月にはスポーツ基本法が改正され、2026年は次期スポーツ基本計画の策定も進む政策転換期に当たります。
この記事では、河合純一氏の経歴や就任の背景、初代・鈴木大地氏と2代目・室伏広治氏を含む歴代長官の在任期間、長官の仕事内容、2025年の法改正、2026年の最新政策まで整理します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 現在のスポーツ庁長官は河合純一氏: 2025年10月1日に第3代長官へ就任した、日本初のパラリンピアン出身の長官。
- 歴代長官は3人: 初代・鈴木大地氏、2代目・室伏広治氏、3代目・河合純一氏の順に就任。
- 2026年の重要政策: 改正スポーツ基本法の理念を踏まえ、部活動の地域展開、共生社会の実現、競技力向上、第4期スポーツ基本計画の策定が進んでいる。
【2026年最新】スポーツ庁長官は河合純一氏!就任時期と注目される理由

現在のスポーツ庁長官は第3代・河合純一氏
2026年現在、スポーツ庁のトップを務めているのは河合純一氏です。
河合氏は2025年10月1日付でスポーツ庁長官に就任しました。前任の室伏広治氏が同年9月30日に任期満了で退任したことを受けた人事です。
文部科学省の公式発表では、あべ俊子文部科学大臣から辞令が交付され、新体制が発足したことが公表されています。
河合氏の就任が特に注目されたのは、パラリンピック選手出身者として初めてスポーツ庁長官に起用されたことです。
これまでの長官は、いずれもオリンピックで金メダルを獲得したトップアスリートでした。
河合氏の起用によって、スポーツ行政のトップにパラスポーツの現場を熟知する人物が就いたことになります。
これは単なる人事交代ではありません。障害の有無にかかわらず、誰もがスポーツに参加できる環境づくりを進めるうえでも象徴的な出来事です。
河合純一氏の基本プロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 氏名 | 河合純一(かわい・じゅんいち) |
| 生年月日 | 1975年4月19日 |
| 出身地 | 静岡県 |
| 年齢 | 51歳(2026年10月現在) |
| 最終学歴 | 早稲田大学大学院教育学研究科修了 |
| 学位 | 修士(教育学) |
| 主な競技 | パラリンピック競泳 |
| パラリンピック出場 | 6大会連続 |
| 獲得メダル | 金5個・銀9個・銅7個 |
| 主な前職 | 日本パラリンピック委員会委員長 |
| 就任日 | 2025年10月1日 |
| 現職 | 第3代スポーツ庁長官 |
スポーツ選手としての実績に加え、学校教育、特別支援教育、競技力向上の研究、パラスポーツ団体の運営など、幅広い経験を持っています。
そのため、競技現場と行政の双方を理解する人物として長官に起用された点が特徴です。
就任会見で示した政策の方向性
2025年10月2日の就任会見で、河合長官はスポーツ庁発足10年という節目に就任したことに触れ、スポーツの価値を多くの人と共有することへの意欲を示しました。
特に注目されるのは、次の3つです。
- 改正スポーツ基本法の理念に沿ったスポーツ行政の推進
- 第3期スポーツ基本計画の着実な実行
- 第4期スポーツ基本計画の策定準備
また、子どもから高齢者まで、障害の有無を問わずスポーツに親しめる環境づくりにも力を入れる考えを示しています。
河合氏の長官就任は、トップアスリートの強化だけでなく、スポーツを社会全体に広げる政策への期待とも結び付いています。
【経歴を徹底解説】河合純一氏はパラリンピック金メダリストから行政のトップへ
河合純一氏の経歴を理解するうえで重要なのは、競泳選手としての実績だけではありません。
教育者としての経験や、パラスポーツの組織運営に携わってきたキャリアが、現在のスポーツ行政につながっています。
5歳から水泳を始め、15歳で全盲に
河合氏は1975年、静岡県に生まれました。
先天性の目の疾患により生まれつき左目の視力がなく、15歳のときには右目の視力も失いました。
しかし、幼少期から続けてきた水泳をやめることはありませんでした。
5歳から始めた競泳は、やがて国内外で活躍する競技生活へと発展します。
1992年のバルセロナ・パラリンピックでは銀メダル2個、銅メダル3個を獲得。その後もアトランタ、シドニー、アテネ、北京、ロンドンと、6大会連続で出場しました。
最終的な獲得メダルは21個です。
内訳は金メダル5個、銀メダル9個、銅メダル7個。日本のパラ水泳を代表する選手として長く活躍しました。
早稲田大学で教育学を学び、中学校教師に
競技活動と並行して、河合氏は教育者になる夢も持っていました。
1998年3月に早稲田大学教育学部を卒業。同年4月には、静岡県の舞阪町立舞阪中学校(現在の浜松市立舞阪中学校)で社会科教諭として勤務を始めます。
その後、大学院進学のため一時休職し、2005年3月に早稲田大学大学院教育学研究科を修了しました。
復職後は教育現場での経験を積み、2008年には静岡県総合教育センターの特別支援教育課で指導主事を務めています。
この経験は、河合氏のキャリアを特徴付ける重要な転換点です。
競技者として障害と向き合ってきただけでなく、教育行政の側からも、障害のある子どもたちの学習環境や支援体制に携わってきました。
日本パラリンピック委員会委員長として東京大会を支える
2017年には日本スポーツ振興センターのスポーツ開発部主任専門職に就任。2018年にはハイパフォーマンス戦略部主任専門職を務めました。
2020年1月には日本パラリンピック委員会(JPC)委員長に就任しています。
その後、東京2020パラリンピック競技大会では日本代表選手団の団長を務めました。
競技者として大会に参加する立場から、今度は選手団を統括し、選手が力を発揮できる環境を整える立場へと役割が変わったのです。
2021年には日本パラスポーツ協会の理事、2023年には常務理事にも就任しました。
こうした経験を経て、2025年10月にスポーツ庁長官へ就任しています。
河合純一氏の主な経歴・競技成績年表
| 年 | 主な出来事 | 実績・意味 |
|---|---|---|
| 1975年 | 静岡県に誕生 | 4月19日生まれ |
| 1980年ごろ | 水泳を始める | 5歳から競泳に取り組む |
| 1992年 | バルセロナ大会 | 銀2・銅3 |
| 1996年 | アトランタ大会 | 金2・銀1・銅1 |
| 1998年 | 早稲田大学卒業 | 舞阪中学校の社会科教諭に着任 |
| 2000年 | シドニー大会 | 金2・銀3 |
| 2005年 | 大学院修了 | 教育学修士 |
| 2008年 | 静岡県総合教育センター | 特別支援教育課指導主事 |
| 2012年 | ロンドン大会 | 6大会連続出場を達成 |
| 2016年 | IPCパラリンピック殿堂入り | 日本人初 |
| 2017年 | 日本スポーツ振興センター | スポーツ開発部主任専門職 |
| 2020年 | JPC委員長に就任 | 東京2020パラリンピック団長 |
| 2023年 | 日本パラスポーツ協会常務理事 | 組織運営にも従事 |
| 2025年10月1日 | スポーツ庁長官就任 | 第3代長官 |
特に注目したいのは、河合氏が選手、教師、研究職、競技団体の運営責任者という複数の立場を経験していることです。
スポーツ政策は、競技会で結果を残すだけでは成立しません。選手の育成、指導者の確保、施設の整備、学校教育との連携、地域の受け入れ体制など、多くの要素が必要です。
河合氏の経歴は、こうした課題を複数の視点から捉えられる点に強みがあります。
【歴代スポーツ庁長官一覧】鈴木大地・室伏広治・河合純一を比較
スポーツ庁は2015年10月1日に発足しました。
それ以来、長官を務めた人物は2026年現在までに3人です。
初代は競泳のオリンピック金メダリストである鈴木大地氏、2代目はハンマー投げのオリンピック金メダリストである室伏広治氏、3代目がパラリンピック競泳の金メダリストである河合純一氏です。
歴代長官と在任期間
| 代 | 氏名 | 在任期間 | 主な経歴 |
|---|---|---|---|
| 初代 | 鈴木大地 | 2015年10月1日~2020年9月30日 | ソウル五輪競泳金メダリスト |
| 2代目 | 室伏広治 | 2020年10月1日~2025年9月30日 | アテネ五輪ハンマー投げ金メダリスト |
| 3代目 | 河合純一 | 2025年10月1日~現在 | パラリンピック競泳金メダリスト |
この一覧はスポーツ庁の公式な歴代長官情報に基づいています。
初代・鈴木大地氏:スポーツ庁の基盤を築いた人物
初代長官の鈴木大地氏は、1988年ソウルオリンピックの競泳男子100メートル背泳ぎで金メダルを獲得した元競泳選手です。
2015年10月1日のスポーツ庁発足と同時に初代長官へ就任しました。
在任中は、スポーツ庁という新しい行政組織の基盤づくりを進めました。
また、スポーツ界の不祥事や組織運営の問題を背景に、競技団体のガバナンス向上にも取り組みました。
スポーツ団体が透明性と公平性を確保しながら運営されるための仕組みづくりは、後任の室伏氏にも引き継がれた重要な課題です。
2代目・室伏広治氏:東京大会と競技力向上を支えた人物
室伏広治氏は、2004年アテネオリンピックの男子ハンマー投げで金メダルを獲得した元陸上競技選手です。
2020年10月1日に第2代スポーツ庁長官へ就任しました。
室伏氏の在任期間は5年間です。
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会が新型コロナウイルスの影響を受けるなか、スポーツ行政の責任者として大会支援や競技環境の整備に取り組みました。
また、スポーツ医科学の活用、競技力向上、運動部活動の地域展開などにも力を入れました。
2025年9月30日に任期満了で退任しています。
3代目・河合純一氏:パラスポーツと共生社会を重視する新体制
河合氏は、前任者2人と同じく国際大会で金メダルを獲得したトップアスリートです。
ただし、競技経験はパラリンピックの競泳です。
この違いは、スポーツ行政における政策の広がりを考えるうえで重要です。
障害者が競技に参加するための環境整備、地域のスポーツ施設のバリアフリー化、指導者の育成、パラスポーツ団体の組織基盤強化など、競技現場を知る立場からの政策推進が期待されています。
スポーツ庁長官の任期は何年?
スポーツ庁長官の任期については、原則2年で、再任・更新によって最長5年まで務める仕組みが運用されています。
そのため、就任時点で5年間の在任が確定しているわけではありません。
実際に室伏氏は2020年10月に2年間の任期で就任し、その後の更新を経て2025年9月まで5年間務めました。
河合氏も2025年10月1日に就任しており、2026年10月31日時点では就任から約1年が経過した段階です。
今後の更新や退任時期については、正式な人事発表を確認する必要があります。
【仕事内容と組織の仕組み】スポーツ庁長官は何をする人なのか
スポーツ庁長官は、日本のスポーツ政策を総合的に推進する行政組織のトップです。
その役割は、オリンピックやパラリンピックの選手を応援することだけにとどまりません。
学校教育、健康づくり、地域振興、スポーツ産業、国際交流など、社会の幅広い分野に関係しています。
スポーツ庁は文部科学省の外局
スポーツ庁は、文部科学省の外局として2015年10月に設置されました。
独立したスポーツ省ではなく、文部科学省の組織の一つです。
設置の背景には、スポーツに関する行政を複数の省庁に分散させず、総合的に推進する必要性がありました。
現在の主な組織構成は次のとおりです。
| 組織 | 主な担当分野 |
|---|---|
| スポーツ庁長官 | 組織全体の統括 |
| 政策課 | 政策の企画・調整、総務 |
| 健康スポーツ課 | 健康づくり、学校体育、障害者スポーツなど |
| 地域スポーツ課 | 地域のスポーツ環境、部活動改革など |
| 競技スポーツ課 | トップアスリートの育成、競技力向上 |
| 参事官(地域振興担当) | スポーツを通じた地域活性化 |
| 参事官(民間スポーツ担当) | スポーツ産業、民間事業との連携 |
| 参事官(国際担当) | 国際交流・国際協力 |
このように、スポーツ庁には競技の強化だけでなく、国民の日常生活に関係する政策を担当する部門もあります。
スポーツ庁長官の主な仕事内容5つ
1.国際競技力の向上
オリンピックやパラリンピックなどの国際大会で日本選手が力を発揮できるよう、競技団体や関係機関と連携して支援体制を整えます。
スポーツ医科学、トレーニング環境、選手のコンディショニングなども重要な政策分野です。
2.学校体育と部活動改革
学校における体育の充実や、子どもたちが継続的にスポーツに親しめる環境づくりを推進します。
特に重要なのが、学校の部活動を地域のスポーツクラブなどへ展開する改革です。
3.障害者スポーツの推進
障害の有無にかかわらず、誰もがスポーツに参加できる環境を整備します。
パラスポーツの普及、指導者の育成、施設の利用環境の改善などが含まれます。
4.健康増進と地域振興
スポーツを日常生活に取り入れることで、健康寿命の延伸や地域コミュニティの活性化を目指します。
自治体や地域スポーツクラブとの連携も重要です。
5.スポーツ産業と国際交流の発展
スポーツ関連企業の成長、スポーツ施設の活用、国際競技大会の開催支援などを通じて、経済的な価値や国際的な交流を生み出します。
長官は選手を直接指導する立場ではない
ここで押さえておきたいのは、スポーツ庁長官と競技団体の代表者は役割が異なるという点です。
長官は国の行政組織を統括する立場であり、個々の選手の練習メニューや代表選考を直接決める監督ではありません。
政策の方向性を示し、予算や制度、関係機関との調整を通じて、スポーツを取り巻く環境を整備することが主な仕事です。
したがって、長官の実績を評価するときは、メダル数だけではなく、制度改革や地域のスポーツ環境がどれだけ改善されたかを見る必要があります。
【2025年スポーツ基本法改正】2026年の最新政策と河合体制の重点課題
2026年のスポーツ行政を理解するうえで欠かせないのが、2025年に行われたスポーツ基本法の改正です。
この改正は、スポーツ庁の政策方針にも大きな影響を与えています。
スポーツ基本法は2025年9月1日に改正法が施行
スポーツ基本法は、2011年にスポーツ振興法を全面改正する形で制定された法律です。
2025年6月に大幅改正され、同年9月1日に施行されました。
スポーツ庁の解説資料によると、今回の改正では、少子高齢化や人口減少、デジタル化、気候変動など、スポーツを取り巻く社会環境の変化が背景にあります。
改正の大きなポイントは次のとおりです。
| 改正のポイント | 内容 | 政策上の意味 |
|---|---|---|
| ウェルビーイング | 国民の幸福や健康の向上 | スポーツの社会的価値を拡大 |
| 共生社会 | 障害の有無などにかかわらない参加機会 | パラスポーツの普及 |
| 地域振興 | スポーツによる地域活性化 | 地方創生との連携 |
| 部活動改革 | 地域で継続できる活動環境 | 子どもの機会確保 |
| 気候変動への対応 | 熱中症対策など | 安全なスポーツ環境 |
| DX・eスポーツ | デジタル技術の活用 | 新しい参加方法の拡大 |
| スポーツ・インテグリティ | 暴力、ハラスメント、誹謗中傷などへの対策 | 公正で安全な競技環境 |
特に重要なのは、スポーツを「する」「見る」「支える」という従来の関わり方に加え、「集う」「つながる」という価値が明確にされたことです。
スポーツは競技者だけのものではありません。
地域の人々が交流する機会になり、健康づくりの基盤となり、障害のある人とない人が共に活動する場にもなります。
河合長官のこれまでの経験とも重なる政策領域です。
2026年度のスポーツ庁予算と重点施策
2026年度のスポーツ庁予算案では、スポーツ関係予算として368億円が示されました。
前年度の363億円から5億円増となる規模です。
主な施策は次のとおりです。
- 運動部活動の地域展開
- パラスポーツの推進
- 国際競技力の向上
- スポーツ医科学の活用
- スポーツ産業の成長
- 地域スポーツ環境の整備
- スポーツを通じた健康増進
特に注目されるのが、運動部活動の地域展開です。
2026年度予算案では、この分野に約49.8億円が計上されています。
少子化によって学校単独で部活動を維持することが難しい地域が増えているため、地域クラブや自治体などが連携して子どもたちの活動機会を確保する必要があります。
また、パラスポーツ推進プロジェクトにも予算が配分されており、競技団体の基盤強化や、障害の有無を問わずスポーツを楽しめる環境づくりが進められています。
第4期スポーツ基本計画の策定が2026年の重要テーマ
2026年10月31日時点で、スポーツ庁が取り組んでいる重要な政策課題の一つが第4期スポーツ基本計画の策定です。
第3期スポーツ基本計画は、2022年度から2026年度までの5年間を対象としています。
次の第4期計画は、2027年度から2031年度までの5年間を対象とする予定です。
2026年10月28日に開催された第46回スポーツ審議会では、第4期スポーツ基本計画の答申案が議題となりました。
答申案では、次の3つが重点課題として示されています。
重点課題1:スポーツを通じた健康とウェルビーイングの向上
国民のスポーツ実施を促進し、誰もが生涯にわたってスポーツを楽しめる環境を整えます。
健康づくりを社会全体の基盤として位置付ける「健康インフラ」の考え方も盛り込まれています。
重点課題2:競技力向上とアスリートの環境整備
スポーツ医科学やデジタル技術を活用し、トップアスリートへの支援を充実させます。
女性アスリートへの支援、競技団体のガバナンス、アスリートのキャリア形成なども対象です。
重点課題3:スポーツを活用した地域・社会への貢献
スポーツ産業の成長、スポーツ施設を活用したまちづくり、スポーツツーリズム、国際交流などを推進します。
答申案の概要では、スポーツ市場規模について、2022年度の11.6兆円から2030年度までに15兆円とする目標も示されています。
なお、2026年10月28日時点では答申案の段階であり、第4期計画の正式決定と混同しないことが大切です。
【就任経緯と今後の課題】河合純一氏に期待されるスポーツ行政の変化
河合氏がスポーツ庁長官に就任した背景には、室伏氏の任期満了と、スポーツ庁が次の政策段階へ進むタイミングがありました。
河合純一氏の就任は2025年9月19日に正式発表
就任までの経緯を整理すると、次のようになります。
- 2025年9月19日: あべ俊子文部科学大臣が、10月1日付の長官人事について内閣の承認を得たことを発表。
- 2025年9月30日: 室伏広治長官が5年間の任期を終えて退任。
- 2025年10月1日: 河合純一氏が第3代スポーツ庁長官に就任。
- 2025年10月2日: 河合長官が就任会見を実施。
- 2026年10月: 就任から約1年を迎え、第4期スポーツ基本計画の策定が最終段階へ。
この人事で注目すべきなのは、スポーツ庁のトップがオリンピアンからパラリンピアンへ交代したことです。
ただし、これは競技者の経歴だけで政策が変わることを意味しません。
スポーツ庁が担う政策には、競技力向上、学校体育、地域振興、健康増進など多くの領域があり、組織全体で取り組む必要があります。
2026年9月、河合長官が示した就任後の活動
2026年9月9日の記者懇談会で、河合長官は就任から344日が経過したことに触れ、この1年間の活動を振り返りました。
その中で、特に節目として挙げたのが次の3点です。
1. 第4期スポーツ基本計画の策定
2. 愛知・名古屋アジア競技大会とアジアパラ競技大会への準備
3. 公立中学校の部活動の地域展開を進める改革実行期間の初年度
また、河合長官は現場の声を聞くことを重視し、この1年間で70か所を超える現地視察や訪問を行ったことも説明しています。
こうした活動からは、競技団体や行政の内部だけで政策を考えるのではなく、地域やスポーツ現場の実情を把握しながら施策を進めようとする姿勢がうかがえます。
河合体制が直面する3つの課題
課題1:部活動の地域展開を全国で実現できるか
地域展開は、学校の教員の負担軽減だけを目的とするものではありません。
子どもたちが地域や家庭の経済状況に左右されず、継続的にスポーツを楽しめる環境を確保することが重要です。
そのためには、指導者の確保、施設の利用、移動手段、参加費用、安全管理などを総合的に整える必要があります。
都市部と地方では条件が異なるため、全国一律の方法だけでは解決できない問題もあります。
課題2:パラスポーツの参加機会を広げられるか
河合長官の経験を生かせる分野として、パラスポーツの普及があります。
ただし、国際大会のメダル獲得だけが成果ではありません。
身近な地域で障害者がスポーツを始められる場所があるか、指導者がいるか、施設にアクセスできるかという点も重要です。
競技レベルの強化と日常的なスポーツ参加の拡大を両立させる必要があります。
課題3:スポーツ政策の成果を社会に還元できるか
スポーツには、健康増進や地域交流、経済活性化など多くの効果が期待されています。
しかし、政策として実施する以上、予算を投入した結果、どのような変化が生まれたのかを検証する必要があります。
スポーツ市場の拡大だけでなく、地域住民の参加機会や健康面の変化、選手の安全確保など、複数の指標で評価することが求められます。
【プロの結論】河合長官の評価は競技実績より政策の実現度で判断する
河合純一氏の就任は、日本のスポーツ行政において象徴的な人事です。
しかし、本当に評価されるべきなのは、パラリンピックの金メダリストが長官になったという事実だけではありません。
選手としての経験、教育者としての経験、競技団体の運営経験を、国の制度や地域の環境改善にどれだけ反映できるかが問われます。
今後、河合体制を評価する際には、次の4つを判断基準にすると、政策の実態が見えやすくなります。
- 部活動の地域展開が子どもたちの参加機会を守れているか。
- 障害の有無にかかわらずスポーツを楽しめる環境が広がっているか。
- トップアスリートが安全で公平な環境で競技に取り組めているか。
- スポーツを通じた健康増進や地域活性化が具体的な成果につながっているか。
長官の経歴や知名度だけで判断するのではなく、国民の生活にどのような変化をもたらしたかを見ることが重要です。
【スポーツ庁長官に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:2026年現在のスポーツ庁長官は誰ですか?
A1:2026年10月31日現在、河合純一氏です。2025年10月1日に第3代スポーツ庁長官へ就任しました。
Q2:河合純一氏はいつスポーツ庁長官になりましたか?
A2:2025年10月1日です。前任の室伏広治氏が9月30日に任期満了で退任した翌日に就任しました。
Q3:河合純一氏はパラリンピックで金メダルを何個獲得しましたか?
A3:金メダル5個です。銀メダル9個、銅メダル7個も獲得しており、合計21個のメダルを持っています。1992年バルセロナ大会から2012年ロンドン大会まで6大会連続で出場しました。
Q4:スポーツ庁長官の歴代一覧を教えてください。
A4:初代が鈴木大地氏、2代目が室伏広治氏、3代目が河合純一氏です。2015年のスポーツ庁発足以来、2026年現在までに3人が長官を務めています。
Q5:スポーツ庁長官の任期は何年ですか?
A5:原則2年で、更新によって最長5年まで務める仕組みです。室伏氏は5年間在任しました。
Q6:スポーツ庁長官になるには何が必要ですか?
A6:特定の競技実績や資格があれば自動的に就任できるわけではありません。政府の人事手続きを経て選任される行政組織のトップです。歴代長官にはオリンピックやパラリンピックの金メダリストが起用されていますが、法律上、長官を特定の競技経験者に限定する制度ではありません。
Q7:2025年のスポーツ基本法改正で何が変わりましたか?
A7:スポーツを通じたウェルビーイングの向上、共生社会の実現、地域振興、部活動の地域展開、気候変動への対応、デジタル技術の活用、スポーツの公正性確保などが盛り込まれました。改正法は2025年9月1日に施行されています。
まとめ:【2026年最新】スポーツ庁長官の今後と日本のスポーツ行政
2026年10月31日現在、スポーツ庁長官を務めているのは、2025年10月1日に就任した河合純一氏です。
河合氏はパラリンピック競泳で金メダル5個を含む21個のメダルを獲得した元トップアスリートであり、早稲田大学で教育学を学び、中学校教師や特別支援教育の指導主事、日本パラリンピック委員会委員長などを歴任してきました。
歴代長官は次の3人です。
- 初代:鈴木大地氏(2015年10月~2020年9月)
- 2代目:室伏広治氏(2020年10月~2025年9月)
- 3代目:河合純一氏(2025年10月~現在)
2025年のスポーツ基本法改正によって、スポーツ行政は競技振興だけでなく、健康、教育、地域振興、共生社会、ウェルビーイングなどを包括する方向へ進んでいます。
2026年は第3期スポーツ基本計画の最終年度であり、2027年度から始まる第4期計画の策定も大詰めを迎えています。
河合長官に求められるのは、これまでの競技経験と行政経験を生かし、スポーツを一部の選手や競技者だけのものにせず、誰もが参加できる社会的な基盤へと発展させることです。
スポーツ庁長官の本当の仕事は、メダルを獲得する選手を増やすことだけではありません。スポーツを通じて、誰もが健康で、自分らしく生きられる環境をつくることにあります。
今後は、第4期スポーツ基本計画の正式決定や部活動改革の進展、パラスポーツの普及などを通じて、河合体制の政策成果が問われることになります。