【ドジャースの投手起用方針】ロバーツ監督が復帰を急がせなかった理由
大谷の投手復帰をめぐって重要な役割を担ったのが、ロバーツ監督とドジャースの球団フロントだった。
球団にとって大谷は、先発ローテーションを支える投手であると同時に、打線の中心を担う主力打者でもある。どちらか一方の出場を優先する判断は、チーム全体の戦力構成に直結する。
7月19日に先発ローテーションから離脱

7月19日、ロバーツ監督は大谷が予定されていたフィリーズ戦の先発登板を回避すると発表した。
左膝の痛みが1か月以上続いており、日単位で回復を判断できる状況ではなかったためだ。
当初、ドジャースはシーズン中の投手復帰を期待していた。しかし、膝の状態が改善しなかったことで、投球面の調整をいったん後退させる判断に至った。
7月25日には投球練習も停止。8月に入るとキャッチボールから段階的に再開し、ブルペン投球、打者との対戦まで進んだものの、8月末には実戦復帰の計画が延期された。
なぜ打者としての出場を優先したのか
大谷は投手として登板できない期間も、指名打者としてチームに貢献していた。
ドジャースにとって、投手として無理に復帰させるよりも、打者として出場できる状態を維持する方が合理的だった。
ただし、9月には打撃にも影響が及んだ。MLB公式報道によれば、右上腕二頭筋と左膝の状態を管理するため、9月11日に15日間の負傷者リスト入りが決まった。
この判断は、単に投手としての登板を見送るだけでなく、シーズン終盤に向けて選手としての回復を優先するものだった。
2026年の判断から見えた二刀流の難しさ
二刀流の難しさは、投手と打者の仕事量を単純に足し合わせれば説明できるものではない。
先発登板では投球そのものに加え、登板に向けた調整や登板後の回復が必要になる。一方、打者としては日々の試合で打席に立ち、走塁や守備以外の身体的負荷にも対応しなければならない。
大谷の場合、登板間隔を確保しながら打撃出場を続けることも、身体の状態によっては負担になる。
2026年の経験は、ドジャースにとっても二刀流選手のコンディション管理を見直す機会になった。MLB.com日本語版のシーズン総括では、登板翌日の休養や投打の負担を分ける対応に加え、負傷が明確になる前の管理についても検証が必要だったと報じられている。
【2027年の次回登板】大谷翔平はいつ投手復帰する?二刀流再開の見通し
2027年の大谷の投手復帰については、明るい材料が出ている。
2026年10月、シーズン終了後の大谷は、来季も投打の二刀流を続ける意思を示した。さらに、ドジャースのアンドリュー・フリードマン編成本部長も、2027年にマウンドへ戻ることを期待していると説明した。
大谷本人は2027年の投手復帰を明言
2026年10月16日、ドジャースのシーズン終了後、大谷は来季の投手復帰について明確な意思を示した。
今季の投手面について満足できる結果ではなかったことを認め、治療やトレーニングプログラムを改めて検討する考えも示している。
大谷にとって2026年は、投手としての可能性を再確認できた一方、シーズンを通して二刀流を維持する難しさを経験した年でもあった。
本人は来季に向けて、治療とトレーニングの両面から準備を進める意向だ。
フリードマン編成本部長も2027年の復帰を期待
10月21日、ドジャースのシーズン終了会見でフリードマン編成本部長は、大谷の2027年の投手復帰を全面的に期待していると説明した。
さらに、当時の球団の見通しでは、オフシーズンの手術は検討の対象になっていないとされた。
この発言は、2027年の二刀流再開を考えるうえで重要な材料になる。
ただし、手術を予定していないことと、すぐに実戦登板できることは別問題だ。実際の復帰には、膝や右上腕の状態、投球練習の進行状況を確認する必要がある。
2027年の次回登板日は決まっている?
2026年11月1日時点で、大谷の2027年の具体的な次回登板日や開幕ローテーション入りは公表されていない。
したがって、開幕戦で投げるのか、シーズン序盤は打者に専念するのか、あるいは段階的に登板を増やすのかは、まだ確定していない。
今後注目したいのは次の3点だ。
- 春季キャンプの投球状況: キャッチボールやブルペン投球がどこまで進むか。
- 実戦形式の調整: 打者との対戦や球数の増加に問題がないか。
- ドジャースの起用計画: 開幕から先発ローテーションに入るのか、段階的な復帰を選ぶのか。
2027年の二刀流再開は現実的な目標として球団と本人の双方から示されている。しかし、具体的な復帰時期を判断するには、オフシーズンの回復状況と春季キャンプでの調整が重要になる。
【メジャーリーグ通算投手成績】大谷翔平は歴代でも際立つ数字を残している
2026年の成績を評価する際には、メジャーリーグで積み上げてきた通算成績も見ておきたい。
大谷は2018年にロサンゼルス・エンゼルスでメジャーデビュー。2021年以降は先発投手としての登板機会を増やし、2022年には15勝9敗、防御率2.33というキャリアでも重要なシーズンを送った。
MLB公式選手成績による2026年レギュラーシーズン終了時点の通算投手成績は次の通りだ。
MLBレギュラーシーズン通算成績47勝22敗
通算勝敗2.83
通算防御率114
登板・先発765
通算奪三振614回1/3
通算投球回1.06
通算WHIP
年度別に見る投手としての成長
大谷のメジャーでの投手キャリアを振り返ると、次のような変化が見える。
- 2018年: メジャー1年目。10試合に先発し、4勝2敗、防御率3.31。
- 2020年: 右肘の問題などもあり、登板は2試合にとどまった。
- 2021年: 9勝2敗、防御率3.18。二刀流選手としての存在感をさらに高めた。
- 2022年: 15勝9敗、防御率2.33。先発投手としての完成度を示した。
- 2023年: 10勝5敗、防御率3.14。負傷によるシーズン終盤の離脱を経験。
- 2025年: ドジャースで投手復帰を果たし、14試合で1勝1敗、防御率2.87。
- 2026年: 14先発で8勝2敗、防御率1.79。故障によってシーズン途中で登板を終了。
2026年の防御率はキャリアの中でも高水準
大谷の通算防御率は2.83。2026年の1.79は、それを大きく上回る好成績だった。
もちろん、投球回数が85回2/3に限られているため、年間を通して先発ローテーションを守ったシーズンと同じ条件で比較することはできない。
それでも、14試合の先発で95奪三振を記録した事実は大きい。
2027年に向けて期待されるのは、単に過去の球速や奪三振能力を取り戻すことだけではない。シーズンを通して投球できる身体の状態を整え、安定した先発登板を積み重ねることだ。
なお、ここで示した通算成績はMLBレギュラーシーズンのみ。ポストシーズンの成績は別集計となる。
【プロの結論】2026年は投手・大谷翔平の限界ではなく、二刀流の管理方法を考える転換点
2026年の大谷を評価する際、最も避けたいのは「7月以降投げていないから投手として失敗した」という単純な見方だ。
14先発で8勝2敗、防御率1.79、95奪三振。これだけの成績を残した投手が、シーズン途中で登板を終えたのは、投球能力が不足していたからではない。身体の状態を優先する必要が生じたからだ。
投手としての評価は3つの視点で考えるべき
1. 投球能力と実績
防御率1.79、WHIP0.95、95奪三振は、投手としての競争力を示す数字だ。2026年の成績は、復帰後の大谷が先発投手として高いパフォーマンスを発揮できることを示した。
2. シーズンを通じた稼働能力
一方、85回2/3という投球回数は、年間を通した先発ローテーションへの定着を評価するには十分とはいえない。2027年は防御率だけでなく、登板間隔、投球回数、回復状況も重要な評価対象になる。
3. 二刀流を維持するための身体管理
投手と打者を両立するには、個々の試合で活躍することだけでなく、年間を通して身体を管理する必要がある。2026年の左膝と右上腕二頭筋の問題は、今後のドジャースの選手起用にも影響する教訓になった。
2027年に確認したい本当のポイント
ファンが注目すべきなのは、復帰のニュースが出た瞬間だけではない。
- 春季キャンプで投球練習をどこまで進められるか。
- 左膝の状態が投球フォームに影響していないか。
- 右上腕二頭筋に違和感が再発していないか。
- 登板後に十分な回復期間を確保できているか。
- 打者としての出場と投手としての調整を両立できるか。
これらが確認できて初めて、2027年の二刀流再開を本格的に評価できる。
大谷に求められるのは、短期間で復帰を急ぐことではなく、投手として長く活躍できるコンディションを取り戻すことだ。
【大谷翔平のピッチャーに関するよくある質問(FAQ)】
Q1:大谷翔平の2026年の投手成績は何勝何敗ですか?
A1:2026年のレギュラーシーズンは8勝2敗、防御率1.79です。14試合に先発し、85回2/3を投げて95奪三振を記録しました。
Q2:大谷翔平が最後に投手として登板したのはいつですか?
A2:現地時間2026年7月3日のパドレス戦です。6回7安打3失点、9奪三振、110球を記録しました。右上腕二頭筋の違和感で打者として途中交代し、この試合が2026年最後の登板となりました。
Q3:大谷翔平が投手復帰を見送った理由は何ですか?
A3:主な理由は左膝の炎症が長引いたことです。さらに右上腕二頭筋の違和感も重なり、ドジャースは投手としての復帰を慎重に判断しました。打者としての出場も一時的に制限されました。
Q4:大谷翔平は2027年に投手復帰しますか?
A4:本人は2027年も二刀流を続ける意思を明言しています。ドジャースのフリードマン編成本部長も来季の投手復帰を期待しています。ただし、具体的な復帰日や開幕ローテーション入りは未発表です。
Q5:大谷翔平のメジャー通算投手成績は?
A5:2026年レギュラーシーズン終了時点で47勝22敗、防御率2.83、114試合に先発、614回1/3、765奪三振です。
Q6:大谷翔平の2026年の投手成績はキャリア最高ですか?
A6:防御率1.79は、MLBで投手として記録したシーズン成績の中でも非常に優秀です。ただし、2022年には28試合に先発して15勝9敗、防御率2.33を記録しており、投球回数やシーズンを通した稼働能力も含めて比較する必要があります。
まとめ:大谷翔平の2027年は二刀流完全復活への重要なシーズン
2026年の大谷翔平は、投手として14先発、8勝2敗、防御率1.79という優れた成績を残した。しかし、6月からの左膝の炎症と7月3日のパドレス戦で表面化した右上腕二頭筋の問題によって、シーズン後半は投手としてマウンドに立てなかった。
ドジャースは復帰を急がせず、最終的には打撃への専念と身体の回復を優先。大谷本人もシーズン終了後に治療やトレーニングを見直し、2027年の二刀流再開を目指す考えを示した。
2027年の具体的な次回登板日はまだ決まっていない。それでも、本人の復帰意思と球団幹部の期待が明確になったことは大きな前進だ。
今後の判断基準は、防御率や勝利数だけではない。左膝と右上腕の回復、投球練習の進捗、登板後のコンディション、そして打者としてのパフォーマンスを総合的に見る必要がある。
2026年は投手・大谷翔平の終わりではない。2027年に再び投打でチームを支えるための、身体と起用方法を見直す重要なシーズンだった。
主な情報源:MLB公式選手成績、MLB.com、MLB.com日本語版、ロイター通信。情報基準日:2026年11月1日。