【ミラノ・コルティナ五輪】女子シングルの結果は?日本勢3人の実績を比較

目次

2026年2月19日に行われたミラノ・コルティナ冬季五輪の女子シングルは、アメリカのアリサ・リウが金メダルを獲得。日本の坂本花織が銀メダル、中井亜美が銅メダルを手にした。千葉百音も4位に入り、日本勢3人が上位4枠のうち3枠を占める結果となった。

国際スケート連盟(ISU)の公式最終結果によると、上位4選手の総合得点は次の通りだ。

順位 選手 国・地域 総合得点
1位 アリサ・リウ アメリカ 226.79
2位 坂本花織 日本 224.90
3位 中井亜美 日本 219.16
4位 千葉百音 日本 217.88

特に注目されたのは中井亜美の躍進だ。ショートプログラムでは首位に立ち、初出場の五輪で表彰台に上がった。フリースケーティングでは順位を落としたものの、合計得点で3位を守り、銅メダルを獲得している。

坂本花織はショート、フリーともに2位という安定した演技で銀メダル。千葉百音も両プログラムで4位を維持し、総合4位という結果を残した。日本女子の競技力が、一人のエースだけに依存していないことを示す大会だった。

坂本花織の現在は?2026年に競技生活を引退

アイススケート女子

坂本花織(さかもと・かおり)


2025-2026シーズンで競技引退
- 2026年五輪女子シングル銀メダル
- 2026年世界選手権優勝
- 2026年5月13日に引退会見
- 引退後はコーチとして活動

坂本花織は、2026年5月13日に神戸市内で引退会見を開き、21年4か月にわたるスケート競技生活に幕を下ろした。

さらに、現役最後の国際大会となった2026年世界選手権では、合計238.28点を記録して優勝。五輪銀メダルに続き、世界選手権でも頂点に立つという見事な締めくくりだった。

所属先のシスメックスが公表した引退会見の内容では、今後は生まれ育った神戸で、子どもたちにスケートの楽しさを伝えるコーチとして活動する意向を示している。

実際に7月には、三宅咲綺の指導に帯同して全日本シニア合宿に参加。現役選手から指導者へと立場を変え、新しいキャリアをスタートさせた。したがって、2026年10月現在の坂本は、現役選手ではなく指導者として見るのが正確だ。

【2026年最新】日本女子フィギュアスケートの注目現役選手5人

坂本花織の引退によって、日本女子の勢力図は変化した。しかし、世界選手権や四大陸選手権、五輪で実績を残した選手が複数いるため、次のエース争いは非常に興味深い。

1. 中井亜美|五輪銅メダリストとして迎える新シーズン


中井亜美(なかい・あみ)

2026年五輪銅メダリスト
- 2008年4月27日生まれ
- 所属:TOKIOインカラミ
- 2026年四大陸選手権2位
- 2026年グランプリ・ド・フランス優勝

中井亜美は、2026年の女子フィギュアスケート界で最も大きく飛躍した選手の一人だ。

ミラノ・コルティナ五輪では女子シングル銅メダルを獲得。さらに、2026年1月の四大陸選手権でも銀メダルに輝き、世界のトップ選手と互角に戦える実力を証明した。

2026-2027シーズンのグランプリシリーズでは、10月23~25日のフランス大会で合計219.74点を記録して優勝。ショートプログラム70.66点、フリースケーティング149.08点という結果を残した。

次の出場予定はスケートアメリカ。五輪メダリストとして迎えるシーズンで、グランプリファイナル進出にも期待がかかる。

2. 千葉百音|世界選手権銀メダルで示した安定感


千葉百音(ちば・もね)

2026年世界選手権銀メダル
- 2005年5月1日生まれ
- 所属:木下グループ
- 2026年五輪女子シングル4位
- 2026年四大陸選手権3位

千葉百音は、ジャンプだけに頼らない演技の完成度と、プログラム全体をまとめる力が魅力の選手だ。

2026年の五輪では217.88点で4位。惜しくも表彰台には届かなかったが、その後の世界選手権で228.47点を記録し、銀メダルを獲得した。

特に世界選手権ではショートプログラム、フリースケーティングの両方で2位。大舞台で安定して得点を積み上げられることを証明している。

2026-2027シーズンは中国杯とNHK杯に出場予定。世界選手権銀メダリストとして、優勝争いの中心に入る可能性が高い。

3. 島田麻央|2026年シニアGPデビューで存在感


島田麻央(しまだ・まお)

シニアGPデビュー
- 2008年10月30日生まれ
- 所属:木下グループ
- 世界ジュニア選手権4連覇
- 2026-2027シーズンからシニア国際舞台へ

島田麻央は、ジュニア世代を代表する実力者として成長してきた選手だ。ISUのプロフィールでは、4回転トーループとトリプルアクセルを競技会で成功させた実績も紹介されている。

2026-2027シーズンの最大の転機は、シニアのISUグランプリシリーズへの本格参戦だ。スケートカナダとフィンランディア杯への出場が予定され、シニアのトップ選手と直接競い合う機会を得た。

そして10月31日に行われたスケートカナダの女子ショートプログラムでは、82.11点で首位に立った。シニアGPデビュー戦でいきなり首位発進という結果は、今季の日本女子にとって大きなニュースだ。

ただし、10月31日時点ではフリースケーティングが未実施であり、最終順位はまだ確定していない。11月1日のフリーでどこまで得点を伸ばせるかが焦点となる。

4. 青木祐奈|四大陸選手権優勝で証明した実力


青木祐奈(あおき・ゆな)

2026年四大陸選手権優勝
- 2002年1月10日生まれ
- 所属:NTK
- 2026年四大陸選手権217.39点
- 2026年GPフランス大会4位

青木祐奈は、豊かな表現力とプログラム全体を美しく見せるスケーティングが魅力の現役選手だ。

2026年1月の四大陸選手権では217.39点を獲得して優勝。中井亜美と千葉百音を上回り、日本勢による表彰台独占を実現した。

一時は競技生活の継続について悩んだ時期もあったが、2026年4月には現役続行を表明。自身のスケートをさらに磨く意欲を示している。

2026-2027シーズンはフランス大会とNHK杯に出場予定。五輪代表経験者や世界選手権メダリストとは異なるキャリアを歩んできた青木が、どこまで上位に食い込むかも見逃せない。

5. 渡辺倫果・住吉りをんらも上位を狙う

日本女子の層の厚さを支えているのは、五輪メダリストや若手だけではない。

渡辺倫果は強化選手Aに選ばれ、中国杯とフィンランディア杯への出場が予定されている。住吉りをんも強化選手Aとしてフランス大会とフィンランディア杯に出場する予定だ。

また、松生理乃、三宅咲綺、山下真瑚、三宅咲綺らとともに、複数の選手が国際大会で経験を積んでいる。特定の選手が不調でも別の選手が上位に入れる競争環境は、日本女子の大きな強みだ。

【日本スケート連盟の強化選手一覧】現役女子17人とGP出場先を比較

2026年9月2日更新の日本スケート連盟公式資料では、2026-2027シーズンの女子強化選手が特別強化選手、強化選手A、強化選手Bの3区分で発表されている。

ここで注意したいのは、強化選手の区分と大会の出場資格は別の情報だということ。特別強化選手に選ばれたからといって、すべての国際大会への出場やグランプリファイナル進出が確約されるわけではない。

2026-2027シーズンの主要選手・大会出場先

選手 主な実績・現状 強化区分 GP出場予定 坂本花織 五輪銀・世界選手権金。競技引退 現役対象外 出場なし 中井亜美 五輪銅・GPフランス優勝 特別強化 フランス・アメリカ 千葉百音 五輪4位・世界選手権銀 特別強化 中国・NHK杯 島田麻央 世界ジュニア4連覇・シニアGPデビュー 特別強化 カナダ・フィンランド 青木祐奈 四大陸選手権金 特別強化 フランス・NHK杯 渡辺倫果 国際大会で実績を重ねる実力者 強化A 中国・フィンランド 住吉りをん シニア国際大会の経験が豊富 強化A フランス・フィンランド 松生理乃 シニア強化選手 強化A アメリカ 三宅咲綺 シニア強化選手 強化A カナダ

※GP出場先はISUの2026-2027シーズン女子アサインを基に整理。坂本花織は競技引退後のため、現役選手の一覧とは分けている。

日本スケート連盟が指定した女子強化選手17人

特別強化選手(5人)

  • 島田麻央
  • 千葉百音
  • 中井亜美
  • 青木祐奈
  • 岡万佑子

強化選手A(6人)

  • 渡辺倫果
  • 岡田芽依
  • 三宅咲綺
  • 松生理乃
  • 山下真瑚
  • 住吉りをん

強化選手B(6人)

  • 河辺愛菜
  • 金沢純禾
  • 宮﨑花凜
  • 山田恵
  • 和田薫子
  • 上薗恋奈

この17人が、2026-2027シーズンの日本女子フィギュアスケートを支える強化指定選手だ。なお、この一覧は日本スケート連盟の強化指定選手であり、日本国内の現役女子選手すべてを網羅した名簿ではない。

【フィギュアスケートグランプリシリーズ2026】日本女子の出場大会と最新結果

2026-2027シーズンのISUグランプリシリーズは、世界各地で開催される6大会で構成される。各選手が指定された大会でポイントを獲得し、上位選手が12月のグランプリファイナルへ進む仕組みだ。

2026年の開催地はフランス、カナダ、中国、アメリカ、フィンランド、日本。ISUの発表では、グランプリファイナルは中国・重慶で開催予定となっている。

日本女子のGPシリーズ出場予定

選手 1大会目 2大会目
中井亜美 フランス アメリカ
千葉百音 中国 NHK杯
島田麻央 カナダ フィンランド
青木祐奈 フランス NHK杯
渡辺倫果 中国 フィンランド
住吉りをん フランス フィンランド
三宅咲綺 カナダ 1大会
松生理乃 アメリカ 1大会
山下真瑚 中国 1大会
三宅咲綺 カナダ 1大会

※大会の割り当てはISU発表のアサインに基づく。追加・変更の可能性がある。

GPフランス大会では中井亜美が優勝

シーズン最初のフランス大会は10月23~25日に開催された。女子では中井亜美が219.74点で優勝し、グランプリポイント15点を獲得した。

日本勢では青木祐奈が200.62点で4位、住吉りをんが190.70点で6位。中井の優勝に加えて、青木も上位争いに加わったことは、今季の日本女子にとって好材料だ。

ISUの女子ランキングは10月24日19時41分UTC時点で、中井亜美が首位、青木祐奈が4位、住吉りをんが6位となっている。これはフランス大会終了時点の途中順位であり、シーズン全体の最終順位ではない。

スケートカナダでは島田麻央が首位発進

10月29日から11月1日まで開催されているスケートカナダでは、10月31日に女子ショートプログラムが行われた。

島田麻央は82.11点で首位。アメリカのイザボー・レビトが78.50点で2位、エストニアのニーナ・ペトロキナが77.24点で3位につけた。日本の三宅咲綺も71.95点で4位と好位置につけている。

フリースケーティングは11月1日に予定されている。島田のシニアGPデビュー戦がどのような最終結果になるかは、今季の日本女子を占ううえでも大きな注目ポイントだ。

【日本女子フィギュアスケートの歴史】五輪・世界選手権を彩った歴代メダリスト

日本女子フィギュアスケートの強さは、2026年に突然生まれたものではない。長年にわたり世界選手権や冬季五輪で実績を積み重ねてきた選手たちが、現在の競技環境を築いてきた。

冬季五輪で活躍した日本女子


2006年トリノ五輪で女子シングル金メダル。日本女子初の五輪金メダリストとして歴史に名を残した。


2010年バンクーバー五輪で銀メダル。トリプルアクセルを武器に世界のトップで戦い続けた。


坂本花織

2022年北京五輪で銅メダル、2026年ミラノ・コルティナ五輪で銀メダルを獲得。五輪3大会に出場した。


中井亜美

2026年ミラノ・コルティナ五輪で銅メダル。日本女子の新たなメダリストとして歴史に加わった。

JOCの競技史資料でも、荒川静香のトリノ五輪金メダル、浅田真央のバンクーバー五輪銀メダル、坂本花織の北京五輪銅メダルなどが、日本女子フィギュアの重要な実績として紹介されている。そこに2026年の坂本の銀、中井の銅が加わった。

世界選手権でも日本勢が上位を独占

2026年3月の世界選手権では、坂本花織が238.28点で金メダル、千葉百音が228.47点で銀メダルを獲得した。

中井亜美も9位に入り、日本から3人がトップ10に入った。五輪の結果だけを見ると坂本と中井が主役に見えるが、世界選手権まで視野を広げると千葉百音の存在感も際立っている。

このように、五輪の一大会の順位だけで選手の実力を判断するのは適切ではない。大会ごとの調子や演技構成、シーズンを通じた安定性を合わせて評価する必要がある。

【プロの結論】2026-2027シーズンの女子フィギュアは誰に注目すべき?

2026年の日本女子フィギュアスケートを読み解くポイントは、単純なメダル獲得数ではなく、選手それぞれの役割と成長段階にある。

まず、五輪銅メダリストの中井亜美は、すでにシニアの国際舞台で結果を残している。フランス大会の優勝によって、五輪の好成績が一時的なものではないことも示した。

千葉百音は世界選手権銀メダリストとして、演技の完成度を武器に優勝争いを目指す立場だ。島田麻央はジュニアで培った高難度ジャンプと実績を、シニアの舞台でどこまで再現できるかが焦点になる。

そして青木祐奈は、四大陸選手権優勝という実績を持ちながら、現役続行によって新しい挑戦を選んだ選手だ。ベテランの経験を生かした演技は、若手中心の競争に別の魅力を加えている。

注目選手を判断するときの4つの基準

  • 五輪・世界選手権の実績:大舞台で結果を出せるか。
  • シーズンベスト:現在の得点水準がどこまで上がっているか。
  • 演技の安定性:ショートとフリーの両方でミスを抑えられるか。
  • GPシリーズの結果:世界の強豪と直接対戦したときに勝負できるか。

特に注意したいのは、特別強化選手という肩書だけで実力を判断しないことだ。強化指定は連盟による選手育成・強化の区分であり、国際大会の優勝や五輪代表を保証するものではない。大会の実際の得点と順位を確認することが、選手の現在地を把握する近道となる。

【アイススケート女子】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:2026年の女子フィギュアスケート五輪で日本のメダリストは誰ですか?
A1:坂本花織が銀メダル、中井亜美が銅メダルを獲得しました。千葉百音は4位でした。

Q2:坂本花織は2026年現在も現役選手ですか?
A2:いいえ。2026年5月に引退会見を行い、競技生活を終えました。現在はコーチとして後進の指導に携わっています。

Q3:島田麻央は2026年からシニアデビューしたのですか?
A3:2026-2027シーズンにシニアのISUグランプリシリーズへ本格参戦しました。10月31日のスケートカナダではショートプログラム1位となっています。

Q4:2026-2027シーズンの日本スケート連盟女子特別強化選手は誰ですか?
A4:島田麻央、千葉百音、中井亜美、青木祐奈、岡万佑子の5人です。

Q5:2026年の四大陸選手権で優勝した日本女子選手は誰ですか?
A5:青木祐奈です。217.39点で優勝し、中井亜美が2位、千葉百音が3位に入りました。

Q6:2026年の女子フィギュアスケートGPシリーズで注目される選手は誰ですか?
A6:中井亜美、千葉百音、島田麻央、青木祐奈が特に注目されます。渡辺倫果、住吉りをん、松生理乃らも上位を狙う選手です。

まとめ:日本女子フィギュアスケートは新世代の競争へ

2026年の女子フィギュアスケートは、坂本花織の五輪銀メダルと競技引退、中井亜美の五輪銅メダル、千葉百音の世界選手権銀メダルという大きな節目を迎えた。

その後を追うように、青木祐奈が四大陸選手権を制し、島田麻央はシニアGPデビュー戦で首位発進。日本スケート連盟の強化選手にも複数の世代が名を連ねており、次のエース候補は一人に絞れない。

2026-2027シーズンは、中井亜美の安定した勝負強さ、千葉百音の世界選手権銀メダリストとしての成長、島田麻央のシニア適応、青木祐奈のさらなる飛躍が大きな見どころになる。

五輪の順位だけでなく、世界選手権、四大陸選手権、グランプリシリーズの成績を合わせて追うことで、日本女子フィギュアスケートの現在地と次世代の勢力図がより鮮明に見えてくる。