【正体を解説】「脳みそとアップルパイ」は間宮真司が書いた劇中小説
「脳みそとアップルパイ」は、2018年放送のTBS金曜ドラマ『大恋愛~僕を忘れる君と』に登場する架空の小説です。
作中でこの小説を書いた人物は、ムロツヨシ演じる間宮真司。かつて新人賞を獲得した元小説家で、尚との出会いをきっかけに、再び小説を書くことへの情熱を取り戻していきます。
TBSの番組公式紹介でも、真司は若年性アルツハイマー病を患う尚を支える元小説家として紹介されています。尚が真司の過去の小説を暗唱できるほど愛読していたことも、二人の関係を深める重要な設定です。
間宮真司にとって小説を書く意味とは?

真司は、かつて作家として成功したものの、その後は思うように作品を書けなくなり、引越し業のアルバイトで生活する男性です。
そんな彼の前に現れたのが、北澤尚でした。
尚は真司の過去の作品を高く評価しており、彼の才能を信じています。真司自身が忘れかけていた小説家としての自分を、尚が再び思い出させるのです。
この関係は、単なる恋愛関係にとどまりません。
- 尚は真司の作家としての才能を認める。
- 真司は尚との出会いによって創作意欲を取り戻す。
- 尚の病気が進行するなかで、二人の経験が新しい小説へと結びついていく。
つまり、劇中小説は真司の職業上の再出発と、尚との愛情の両方を象徴する存在です。
【あらすじと内容】『大恋愛』で小説が生まれるまでの物語
『大恋愛~僕を忘れる君と』は、若年性アルツハイマー病を患う女性医師と、彼女を愛し続ける元小説家の男性を描いた10年間のラブストーリーです。
脚本を担当したのは大石静。TBSが公式に発表している完全オリジナルドラマで、原作小説の実写化ではありません。
北澤尚と間宮真司の出会い
北澤尚(戸田恵梨香)は、母親が院長を務めるクリニックで働く34歳の女医です。
仕事も順調で、優秀な医師・井原侑市(松岡昌宏)との婚約も決まり、結婚を目前に控えていました。
ところが、引越しの日に出会ったのが、引越し業のアルバイトをしていた間宮真司です。
尚は真司の過去の小説を愛読しており、彼の文章に強く惹かれていました。
二人は次第に距離を縮め、尚は婚約を解消して真司との恋愛を選びます。
尚に訪れる若年性アルツハイマー病
幸せな時間を過ごす二人に、厳しい現実が訪れます。
尚が若年性アルツハイマー病を発症していることが判明するのです。
病気の進行によって、少しずつ記憶や日常生活に変化が現れます。
真司は尚を支え続けますが、愛する人が自分のことを忘れていくという状況は、二人にとって大きな試練になります。
尚の元婚約者であり、病気についても専門的な知識を持つ井原侑市も、医師として二人を支える存在です。
「脳みそとアップルパイ」が生まれる
物語が進むにつれて、真司は再び作家として歩み始めます。
扶桑社が刊行したノベライズ下巻の紹介では、尚と別れた後に真司が完成させた小説が「脳みそとアップルパイ」であり、作品がヒットしてベストセラー作家になる展開が説明されています。
この小説は、二人の恋愛を単に振り返るための作品ではありません。
自分のことを忘れていく尚との時間を、真司がどのように受け止め、何を残そうとしたのか。その物語の核心に関係しています。
※ここから先は物語後半の展開に触れています。
【タイトルの意味】脳みそとアップルパイには何が込められている?
このタイトルの面白さは、一見すると結びつきのない二つの言葉が並んでいることです。
「脳みそ」と「アップルパイ」。
前者は人間の記憶や認知、後者は食べ物としての日常的な温かさを連想させます。
ドラマの展開を踏まえると、この組み合わせにはいくつかの意味を読み取れます。
1.脳みそは記憶と人間らしさを象徴する
ドラマの中心にあるのは、尚の記憶が徐々に失われていくという問題です。
若年性アルツハイマー病によって、これまで当たり前だった日常や人間関係が変わっていきます。
人を愛した記憶、相手の名前、共有した出来事。
そうしたものが失われていく恐ろしさが、タイトルの「脳みそ」という直接的な言葉と重なります。
また、ドラマ序盤では「脳みそ腐ってる」という表現も登場します。病気の兆候を物語に織り込む言葉として機能しています。
2.アップルパイは二人の共有した時間を象徴する
もう一つの重要な要素がアップルパイです。
ドラマ第1話では、尚と真司が一緒にアップルパイを食べる場面があります。
これは単なる食事のシーンではありません。
二人が出会い、少しずつ親しくなっていく過程に登場する、印象的なアイテムです。
WEBザテレビジョンの記事でも、アップルパイは後に真司の小説のタイトルとなり、最終回にも登場する重要なアイテムとして紹介されています。
3.二つの言葉が結びつくことで生まれる物語性
「脳みそ」は失われていく記憶や認知を連想させ、「アップルパイ」は二人が共有した具体的な思い出を連想させます。
この対比が、タイトルに独特の印象を与えています。
特に興味深いのは、記憶を失うという重いテーマを、日常の食べ物であるアップルパイと並べている点です。
大きな悲劇だけではなく、何気ない食事や会話、二人で過ごした時間こそが、人生にとって大切なものだったという読み方ができます。
なお、このタイトルの意味について、脚本家が公式に一つの解釈を定義したと確認できる資料はありません。上記はドラマの描写をもとにした作品解釈です。
【人物・作品相関表】間宮真司と北澤尚、関係者のつながり
「脳みそとアップルパイ」を理解するには、真司と尚だけでなく、周囲の人物との関係も押さえておく必要があります。
| 人物・作品 | キャスト・関係 | 物語での役割 |
|---|---|---|
| 北澤尚 | 戸田恵梨香 | 若年性アルツハイマー病を患う女性医師 |
| 間宮真司 | ムロツヨシ | 尚の恋人で元小説家。劇中小説の作者 |
| 井原侑市 | 松岡昌宏 | 尚の元婚約者で、病気を支える医師 |
| 北澤薫 | 草刈民代 | 尚の母親 |
| 水野明美 | 木南晴夏 | 真司の担当編集者 |
| 松尾公平 | 小池徹平 | 尚と同じ病気を抱える青年 |
| 大石静 | 脚本家 | 『大恋愛』のオリジナル脚本を担当 |
| 泉澤陽子 | 脚本家 | 『大恋愛』と『リコカツ』の両作品に参加 |
作品の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ドラマ名 | 大恋愛~僕を忘れる君と |
| 放送局 | TBS |
| 放送時期 | 2018年10月~12月 |
| 話数 | 全10話 |
| 主演 | 戸田恵梨香 |
| 主演の相手役 | ムロツヨシ |
| 脚本 | 大石静 |
| 音楽 | 河野伸 |
| 主題歌 | back number「オールドファッション」 |
| 作品形式 | 完全オリジナルドラマ |
【実在する?】「脳みそとアップルパイ」の本は現実に買えるのか
答えは、劇中小説としては実在しますが、同名の独立した一般販売書籍としては確認できません。
ここは検索する人が最も混同しやすい部分です。
実際には、次の3つを区別する必要があります。
① 『大恋愛』の世界に存在する小説
間宮真司が執筆したという設定の作品です。
ドラマの物語の中で完成し、ベストセラーになる小説として描かれています。
② 『リコカツ』に登場した文庫本
実は、2021年5月7日放送の『リコカツ』第4話にも、この小説が登場しています。
北川景子主演の同作で、主人公の咲が文芸部に異動した際、デスクに置かれていた文庫本が「脳みそとアップルパイ」でした。
表紙には間宮真司の名前が記されており、『大恋愛』を見ていた視聴者にとっては、うれしい作品間のつながりとなりました。
MANTANWEBもこの演出を報じており、両作品の脚本に泉澤陽子が参加していたことを紹介しています。
ただし、ドラマ内に文庫本が登場したことと、現実の書店で一般販売されたことは同じではありません。
③ 現実に購入できる『大恋愛』のノベライズ版
実際に出版されているのは、ドラマ本編を小説として楽しめる『大恋愛~僕を忘れる君と』上下巻です。
「脳みそとアップルパイ」そのものを一冊の独立した小説として読む本ではありません。
この違いを理解しておけば、購入時に間違えることもありません。
【出版情報・購入方法】ノベライズ上下巻は2026年も探せる?
『大恋愛~僕を忘れる君と』は、扶桑社から文庫版のノベライズとして出版されています。
脚本を担当したのは大石静、ノベライズを担当したのは髙橋和昭です。
上巻の出版情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 書名 | 大恋愛~僕を忘れる君と(上) |
| 出版社 | 扶桑社 |
| レーベル | 扶桑社文庫 |
| 脚本 | 大石静 |
| ノベライズ | 髙橋和昭 |
| 発売 | 2018年11月 |
| ISBN | 978-4-594-08095-2 |
| ページ数 | 253ページ |
| 価格 | 770円(税込・書誌掲載価格) |
上巻は、尚と真司の出会いから恋愛関係が深まっていく過程を描き、ドラマ第5話の途中までを収録しています。
下巻の出版情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 書名 | 大恋愛~僕を忘れる君と(下) |
| 出版社 | 扶桑社 |
| レーベル | 扶桑社文庫 |
| 脚本 | 大石静 |
| ノベライズ | 髙橋和昭 |
| 発売日 | 2018年12月15日 |
| ISBN | 978-4-594-08096-9 |
| ページ数 | 245ページ |
| 価格 | 770円(税込・書誌掲載価格) |
下巻では、尚と真司の結婚生活や病気の進行、そして真司が「脳みそとアップルパイ」を完成させる展開が描かれます。
どこで購入できる?
2026年11月現在、探す際には以下の方法が考えられます。
1.オンライン書店
Amazon、楽天ブックス、紀伊國屋書店などで書名またはISBNを入力して検索します。
2.一般書店で取り寄せを相談する
店頭に在庫がない場合は、ISBNを伝えて出版社への注文や取り寄せが可能か確認するとスムーズです。
3.中古書店・フリマサービス
2018年刊行の文庫本なので、中古市場も探す候補になります。
購入前には、上巻・下巻の両方がそろっているか、書き込みや傷みがないかを確認しましょう。
4.図書館で探す
大学図書館や公共図書館の蔵書検索も選択肢です。CiNii Booksにも上下巻の書誌情報と所蔵情報が掲載されています。
購入時に間違えないための注意点
最も大切なのは、商品名を確認することです。
- 『大恋愛~僕を忘れる君と(上)』:ノベライズ上巻
- 『大恋愛~僕を忘れる君と(下)』:ノベライズ下巻
- 『脳みそとアップルパイ』:劇中小説のタイトル
「脳みそとアップルパイ」という名前の独立した小説を探している場合は、ノベライズ版を購入しても、劇中小説だけを一冊丸ごと読めるわけではない点に注意してください。
【プロの結論】「脳みそとアップルパイ」が今も印象に残る理由
この作品の魅力は、タイトルのインパクトだけではありません。
真司にとって小説を書くことは、自分の人生を取り戻すことでもあります。そして、尚との関係を通して、何気ない日常がどれほど大切だったかを知っていきます。
ここに『大恋愛』の物語としての奥深さがあります。
特に注目したいのは、次の3点です。
第一に、記憶と愛情は必ずしも同じものではないということ。
尚の記憶が失われていく一方で、真司が尚を愛する気持ちは物語の中で描かれ続けます。記憶を共有できなくなっても、二人が一緒に生きた時間まで消えるわけではありません。
第二に、創作活動が人の人生をつなぐということ。
真司は尚との出会いによって、再び小説家としての自分を取り戻します。小説は、二人の関係を形に残す手段としても機能しています。
第三に、作品を越えて世界観が広がったこと。
『リコカツ』での小説の登場は、同じTBSドラマの世界を思わせる演出でした。別作品の中に過去の作品の人物や設定を連想させるアイテムを置くことで、視聴者に新たな発見を提供した好例です。
単なる小道具として終わらず、作品の記憶を別のドラマへ引き継いだ点にも、このタイトルの面白さがあります。
【脳みそとアップルパイ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:「脳みそとアップルパイ」は本当に販売されていますか?
A1:劇中小説と同名の独立した一般販売書籍は確認できません。現実に出版されているのは、扶桑社の『大恋愛~僕を忘れる君と』上下巻のノベライズです。
Q2:「脳みそとアップルパイ」の作者は誰ですか?
A2:ドラマの設定では間宮真司(ムロツヨシ)です。現実のドラマ脚本を担当したのは大石静、ノベライズを担当したのは髙橋和昭です。
Q3:アップルパイにはどんな意味がありますか?
A3:尚と真司が一緒に食べたアップルパイは、二人の出会いや共有した時間を象徴する重要なアイテムです。記憶や愛情というドラマのテーマと結びついています。
Q4:『リコカツ』にも登場したのは本当ですか?
A4:本当です。2021年5月7日放送の第4話で、間宮真司の著書という設定の文庫本が登場しました。
Q5:『大恋愛』のノベライズは何巻までありますか?
A5:上下巻の全2巻です。上巻はISBN 978-4-594-08095-2、下巻はISBN 978-4-594-08096-9です。
Q6:ドラマを見ていなくてもノベライズを楽しめますか?
A6:楽しめます。上下巻で二人の出会いから物語の結末までを追える構成です。ただし、映像で描かれる俳優の表情や演出も作品の魅力なので、ドラマと合わせて楽しむ方法もおすすめです。
まとめ:「脳みそとアップルパイ」は記憶と愛をつなぐ劇中小説
「脳みそとアップルパイ」は、『大恋愛~僕を忘れる君と』に登場する間宮真司の劇中小説です。
北澤尚との出会い、若年性アルツハイマー病によって変わっていく日常、そして真司が再び小説家として歩き出す姿。そのすべてが、この印象的なタイトルにつながっています。
2021年の『リコカツ』にも同名の文庫本が登場したことで、作品を越えたつながりも生まれました。
ただし、購入できる本として探すなら、劇中小説そのものではなく、扶桑社の『大恋愛~僕を忘れる君と』上下巻のノベライズ版を選ぶ必要があります。
作品の世界観を文章でも味わいたいなら、まずはノベライズ上下巻を手に取るのがおすすめです。
2018年の放送から年月が経った2026年現在も、「脳みそとアップルパイ」というタイトルが検索されるのは、単に珍しい名前だからではありません。忘れてしまう記憶と、忘れたくない大切な時間。その対比が、ドラマを見た人の心に残り続けているからです。