トランス脂肪酸を含む食品一覧と健康リスクは?2026年最新データで噂の真相を徹底解説
2026年現在、トランス脂肪酸を含む食品について、日本国内の調査結果や海外の規制動向に改めて関心が集まっています。マーガリン、ショートニング、菓子パン、ビスケット、揚げ物などが代表的な関連食品として知られていますが、実際には食品の種類だけで含有量や健康リスクを判断することはできません。農林水産省の最新公表調査では、国内で流通する加工食品のトランス脂肪酸濃度が全体的に減少傾向にあることも確認されています。
一方、海外では工業的に製造されるトランス脂肪酸の排除が進み、日本では食品事業者による自主的な低減対策や情報開示が続いています。2025年に公表された摂取量推計研究や、2026年の農林水産省のリスク管理方針も踏まえ、危険性の科学的根拠、避けたい食品、食品表示の確認方法、ネットで広がる噂の真相まで詳しく解説します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1: マーガリン、ショートニング、クロワッサン、ビスケットなどはトランス脂肪酸を含む可能性がある。ただし商品ごとに含有量は異なる。
- 要点2: 2022~2023年度の農林水産省調査では、比較対象となった26品目すべてで含有量が過去の調査と同等以下となり、全体的な減少傾向が確認された。
- 要点3: 2025年の摂取量推計では、日本人の平均的な摂取量はWHOの目標である総エネルギー比1%未満を大きく下回っている。
- 要点4: 日本ではトランス脂肪酸の表示は一律の義務ではなく、消費者庁の情報開示指針に基づく自主的な情報提供が中心。
- 要点5: 特定の食品をすべて排除するより、脂質全体のバランスと日常的な摂取量を見直すことが大切。
【基礎知識】トランス脂肪酸とは?食品に含まれる2つの由来

トランス脂肪酸とは、脂肪酸の一種です。不飽和脂肪酸に分類され、炭素同士の二重結合の周辺にある水素原子の配置がトランス型になっています。
問題となるのは、摂取量が多い場合に血液中の脂質バランスを悪化させ、心血管疾患のリスクを高める可能性があることです。
厚生労働省や農林水産省の資料では、トランス脂肪酸の主な由来を工業由来と天然由来に分けて説明しています。
工業的に作られるトランス脂肪酸
工業由来のトランス脂肪酸は、植物油などを加工する過程で発生します。
代表的なのが部分水素添加という技術です。液体の植物油に水素を加えることで、油脂の硬さや安定性を調整します。この工程で部分水素添加油脂が作られ、その際にトランス脂肪酸が生じることがあります。
こうした油脂は、食品製造において次のような目的で利用されてきました。
- 食品に適度な硬さを与える
- パンや菓子の食感を維持する
- 保存中の品質を安定させる
- 加工や製造の効率を高める
マーガリン、ショートニング、焼き菓子、パイ生地などが代表的な関連食品です。
ただし、現在の日本で販売されているマーガリンやショートニングが、すべて高濃度のトランス脂肪酸を含むわけではありません。食品メーカーによる製法変更や原料の見直しが進んでいます。
天然由来のトランス脂肪酸
もう一つは、牛や羊などの反すう動物に由来するものです。
反すう動物の胃内に存在する微生物の働きによってトランス脂肪酸が生成され、肉や乳製品に含まれることがあります。
代表的な食品は次のとおりです。
- 牛肉
- 羊肉
- 牛乳
- バター
- チーズ
- ヨーグルト
天然由来だから無条件に健康的というわけではありません。WHOは天然由来と工業由来のトランス脂肪酸の双方について摂取制限の重要性を示しています。
一方、日本では食品ごとの含有量や実際の摂取量を考慮して評価する必要があります。
【食品一覧】トランス脂肪酸が含まれる食品と最新含有量を比較
実際にどの食品にどの程度含まれているのでしょうか。
農林水産省が公表した2022~2023年度の調査は、2026年時点でも国内の食品含有実態を確認するための重要な資料です。
調査対象は油脂類や油脂を原材料とする加工食品など27品目、合計522点。過去の調査と共通する26品目について、トランス脂肪酸の含有量は同等または低い値となりました。
以下は、調査結果に掲載された食品100g当たりの中央値です。
食品別のトランス脂肪酸含有量
| 食品名 | 含有量の中央値 | 調査点数 |
|---|---|---|
| 食パン | 0.03g | 20点 |
| ロールパン | 0.05g | 10点 |
| クロワッサン | 0.20g | 10点 |
| 菓子パン | 0.08g | 20点 |
| 即席めん(揚げたもの) | 0.10g | 20点 |
| マーガリン | 0.65g | 60点 |
| ファットスプレッド | 0.48g | 60点 |
| ショートニング | 0.61g | 12点 |
| 米菓 | 0.25g | 10点 |
| ショートケーキ | 0.12g | 10点 |
| ドーナツ | 0.16g | 10点 |
| ビスケット | 0.18g | 20点 |
| ウエハース | 0.46g | 10点 |
| スナック菓子 | 0.17g | 40点 |
| チョコレート | 0.18g | 10点 |
出典:農林水産省「令和4・5年度調査結果」。数値は食品100g当たりの中央値であり、1食分の含有量ではない。
特に確認したい食品はマーガリンとショートニング
マーガリンの中央値は100g当たり0.65g、ショートニングは0.61gでした。
この数値だけを見ると、両方ともトランス脂肪酸が多い食品に感じられるかもしれません。
しかし、ここで注目したいのは過去の調査との比較です。
農林水産省によると、今回の調査で比較対象となった26品目は、いずれも過去の調査結果と同等または低い値でした。
つまり、以前から知られていた高含有食品についても、食品メーカーの製造工程や原料の改善によって状況が変化しています。
また、食品100g当たりの数値と実際に食べる量は別です。マーガリンを数g使用する場合と、食品を100g食べる場合では摂取量が大きく異なります。
クロワッサンやビスケットにも注意が必要
クロワッサンの中央値は0.20g、ビスケットは0.18gでした。
ただし、同じ食品分類でも商品ごとの差があります。
例えばクロワッサンの調査範囲は0.12~2.3g、ビスケットは0.09~1.1gでした。
中央値だけでは見えない製品間の違いが存在します。
したがって、クロワッサンやビスケットという食品名だけを理由に、一律に危険と判断することは適切ではありません。
揚げ物やファストフードはどうなのか
揚げ物もトランス脂肪酸との関係が指摘される食品です。
植物油を高温で加熱する工程でも、トランス脂肪酸が少量生成されることがあります。
ただし、揚げ物のトランス脂肪酸含有量は、使用する油の種類、加熱温度、調理時間、油の管理状態などによって変わります。
ファストフードを食べたからといって、必ず大量のトランス脂肪酸を摂取するわけではありません。
食品の種類だけでなく、調理方法や食べる頻度も判断材料になります。
【2026年最新情報】日本人の摂取量と健康リスクはどの程度?
トランス脂肪酸について最も気になるのは、実際にどれほど健康に悪影響があるのかという点でしょう。
この問題を考えるうえで重要なのが、WHOの勧告と日本国内の摂取量推計です。
WHOが示す摂取目標は総エネルギーの1%未満
WHOは、心血管疾患のリスク低減を目的として、トランス脂肪酸の摂取量を総エネルギー摂取量の1%未満に抑えるよう勧告しています。
2000kcalの食事を基準にすると、1日当たり約2.2g未満に相当します。
この基準は、トランス脂肪酸を積極的に摂取してよいという意味ではありません。できる限り摂取を少なくすることが望ましいとされています。
2025年公表の研究で明らかになった日本人の摂取量
2025年3月31日付の食品安全委員会の委託研究成果では、日本人のトランス脂肪酸摂取量について新たな推計が示されました。
平均値と中央値は、次のとおりです。
| 対象 | 平均値(エネルギー比) | 中央値 |
|---|---|---|
| 男性 | 0.29~0.39% | 0.21~0.34% |
| 女性 | 0.33~0.40% | 0.24~0.36% |
男女ともに平均値はWHOの目標である1%を大きく下回っています。
さらに、95パーセンタイル値についても、女性の20代を除くすべての男女・年齢区分で1%未満という推計結果でした。
この研究では、2022~2023年度の農林水産省による加工食品調査と、牛乳・ヨーグルト・バターなどの反すう動物由来食品の分析結果を組み合わせています。
なお、この数値は食品安全委員会の委託研究の成果であり、報告書には研究者個人の見解であって食品安全委員会そのものの公式見解ではないとの注記があります。
それでも、国内の食品中の含有量が低下している状況を考えるうえで重要な最新研究です。
トランス脂肪酸が健康に与える影響
トランス脂肪酸の過剰摂取で特に問題となるのが、血液中のコレステロールへの影響です。
農林水産省が紹介するWHO・FAOの科学的評価では、トランス脂肪酸の摂取によって次の変化が起こることが示されています。
- LDLコレステロール(悪玉コレステロール)が増加する
- HDLコレステロール(善玉コレステロール)が減少する
- 血液中の脂質バランスが悪化する
- 冠動脈性心疾患のリスクが高まる
特に注意したいのは、LDLの増加だけでなくHDLの減少も同時に起こり得る点です。
こうした変化が動脈硬化や心臓病のリスクに関係します。
一方、糖尿病、がん、認知症などについては、トランス脂肪酸との関連を一律に確定できる十分な根拠があるわけではありません。
病気との関係を説明する際には、確立された知見と研究段階の仮説を区別する必要があります。
日本人は過度に心配する必要があるのか
厚生労働省のQ&Aでは、平均的な日本人の摂取量について、通常の食生活での健康影響は小さいと説明しています。
ただし、脂質に偏った食生活を続けている人は注意が必要です。
特に、次のような食習慣が重なっている場合には、脂質全体の摂取バランスを見直す価値があります。
- 菓子パンを頻繁に食べる
- 揚げ物をほぼ毎日食べる
- バターやマーガリンを大量に使用する
- スナック菓子や焼き菓子を間食として繰り返し食べる
- 食事全体が加工食品中心になっている
重要なのは、トランス脂肪酸だけを気にするのではなく、飽和脂肪酸を含めた脂質全体のバランスを考えることです。
【実践編】トランス脂肪酸食品を見分ける方法と賢い選び方
トランス脂肪酸をできるだけ減らしたい場合、食品を購入するときにどこを確認すればよいのでしょうか。
実際の買い物で役立つポイントを整理します。
原材料名で確認したい油脂関連の表示
まず、食品の原材料名を確認しましょう。
注意して確認したい名称には、次のようなものがあります。
- マーガリン
- ショートニング
- 加工油脂
- 食用精製加工油脂
- 部分水素添加油脂
ただし、これらの名称が記載されているからといって、必ず高濃度のトランス脂肪酸が含まれているわけではありません。
特に、現在の加工油脂にはトランス脂肪酸を低減した製品もあります。
原材料名だけで含有量を正確に判断することはできないため、メーカーが公開している栄養情報や製品別の説明も確認することが大切です。
栄養成分表示で確認するポイント
日本の一般的な栄養成分表示では、熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物、食塩相当量などが基本項目となっています。
トランス脂肪酸は一律の表示義務がある項目ではありません。
消費者庁は2011年2月に「トランス脂肪酸の情報開示に関する指針」を公表し、事業者に対して自主的な情報開示を促しています。
そのため、すべての商品にトランス脂肪酸の数値が掲載されているわけではありません。
確認する順番としては、次の方法が実用的です。
1. 商品の原材料名を確認する。
2. 栄養成分表示で脂質や飽和脂肪酸の量を確認する。
3. メーカーの公式商品情報を確認する。
4. トランス脂肪酸の個別含有量が公表されていれば参考にする。
5. 1回に食べる量と食べる頻度を考える。
トランス脂肪酸を減らすための食品選び
毎日の食生活では、特定の食品を全面的に禁止する必要はありません。
例えば、次のような工夫ができます。
| 食生活の場面 | 見直したいポイント |
|---|---|
| 朝食 | 菓子パンだけに偏らず、ご飯や全粒粉パンなども取り入れる |
| パン選び | 商品ごとの原材料や油脂量を比較する |
| お菓子 | ビスケットやパイの大量摂取を避ける |
| 揚げ物 | 食べる頻度や量を調整する |
| 調理油 | 不飽和脂肪酸を含む植物油などを適切に活用する |
| 外食 | 揚げ物や高脂肪メニューばかりにならないようにする |
また、トランス脂肪酸を減らそうとして、飽和脂肪酸の多い食品を大量に置き換えとして取り入れることにも注意が必要です。
農林水産省の調査では、トランス脂肪酸が減少する一方で、飽和脂肪酸が一律に増加する傾向は確認されませんでした。
食品メーカーの低減努力を評価しながら、脂質全体の質にも目を向けることが大切です。
【規制の最新情報】日本と海外で異なるトランス脂肪酸対策
トランス脂肪酸をめぐる対応は、国によって大きく異なります。
特にアメリカでは、工業由来のトランス脂肪酸に対する規制が進みました。
日本では自主的な低減対策と情報開示が中心
日本では、消費者庁が2011年に情報開示指針を公表しています。
事業者がトランス脂肪酸の情報を提供する場合の考え方を示し、食品選択に役立つ情報の充実を目指しています。
一方、トランス脂肪酸そのものの含有量について、すべての食品に表示を義務付けているわけではありません。
農林水産省は2026年2月20日現在の優先的にリスク管理を行うべき有害化学物質のリストにおいて、トランス脂肪酸を毒性や含有実態などの関連情報を収集する危害要因として位置付けています。
つまり、日本では一律の使用禁止というよりも、食品中の実態把握、科学的知見の収集、食品事業者による低減対策を継続する方向です。
アメリカでは部分水素添加油脂を規制
アメリカ食品医薬品局(FDA)は2015年、部分水素添加油脂について、一般に安全と認められる食品原料に該当しないとの最終判断を公表しました。
その後、段階的な移行期間を設け、主要な用途について2018年6月18日以降の食品への添加を認めない措置を進めました。
流通在庫などについては移行期間が設けられ、最終的な対応期限は対象用途に応じて2020年または2021年となりました。
これは、トランス脂肪酸を含む食品をすべて禁止する措置ではなく、主な工業由来の供給源である部分水素添加油脂を規制するものです。
WHOによる世界的な排除の取り組み
WHOは2018年に、工業由来トランス脂肪酸の排除を目指すREPLACE行動枠組みを発表しました。
2025年5月19日には、オーストリア、ノルウェー、オマーン、シンガポールの4か国について、工業由来トランス脂肪酸の排除に向けた政策を評価し、認定を発表しています。
WHOによる認定は、単に食品メーカーが自主的に製品を改善したというだけでなく、規制の枠組みや監視、執行体制が整っていることも評価対象です。
2026年もWHOは加盟国に対して排除政策の認定申請を呼び掛けており、世界的な食品安全政策の重要テーマとなっています。
【ネットの反応・炎上】マーガリンは危険?広がる噂の真相を検証
トランス脂肪酸に関する話題では、マーガリンやショートニング、海外の食品規制をめぐって、さまざまな意見が交わされます。
特に誤解されやすいのが、特定の食品を一括りにして危険と判断する考え方です。
ここでは、よく見られる論点を科学的な情報と照らし合わせます。
噂1:マーガリンはすべて危険な食品?
これは正確ではありません。
かつてのマーガリンには比較的高濃度のトランス脂肪酸を含む製品がありました。
しかし、日本国内では食品メーカーによる低減対策が進んでいます。
農林水産省の2022~2023年度調査におけるマーガリンの中央値は100g当たり0.65gでした。
この調査結果からも、現在のマーガリンを過去の製品と同じ含有量であるかのように扱うことは適切ではありません。
商品ごとの含有量を確認する必要があります。
噂2:日本の食品は規制されていないから危険?
これも単純化された見方です。
日本ではアメリカのような部分水素添加油脂の規制方式とは異なる対策が取られています。
しかし、規制方式が異なることと、国内食品がすべて危険であることは別問題です。
日本人の摂取量は、2025年の研究推計でもWHOの目標を大きく下回っています。
また、農林水産省は食品中の含有量を複数年度にわたって調査しています。
国際比較をするときには、規制の有無だけでなく、食品の含有量や国民の実際の摂取量を合わせて考える必要があります。
噂3:トランス脂肪酸がゼロなら健康的?
これも注意したい誤解です。
トランス脂肪酸が少ない食品でも、糖類、飽和脂肪酸、食塩などが多い場合があります。
例えば、トランス脂肪酸の少ない菓子パンであっても、糖質や脂質を多く含んでいる可能性があります。
食品の健康面を評価する際には、単一の栄養成分だけを見るのでは不十分です。
ネット上で議論するときに確認したい3つの視点
トランス脂肪酸のニュースやSNS上の議論を見る際には、次の点を確認すると情報の正確性を判断しやすくなります。
- 調査年度: 2006年や2007年の含有量を2026年の製品にそのまま当てはめていないか。
- 数値の単位: 食品100g当たりなのか、1食当たりなのか。
- 科学的根拠: 実際の摂取量や公的な評価に基づいているか。
食品に関する不安が拡散すると、個別商品の問題と食品全体の問題が混同されやすくなります。
トランス脂肪酸についても、過去の高含有製品の情報だけで現在の市場全体を評価するのは適切ではありません。
【プロの結論】トランス脂肪酸食品と上手に付き合うための判断基準
2026年の最新情報を踏まえると、トランス脂肪酸について最も重要なのは、必要以上に恐れることでも、問題がないと決めつけることでもありません。
日本では食品メーカーによる低減対策が進み、一般的な食生活における摂取量はWHOの目標を下回っています。
一方で、工業由来のトランス脂肪酸を過剰に摂取した場合の心血管疾患リスクは科学的に重要な問題として認識されています。
読者が食品を選ぶ際には、次の判断基準が役立ちます。
積極的に見直したい人
- 揚げ物や菓子パンを日常的に大量に食べる人
- 加工食品や高脂肪のお菓子に食事が偏っている人
- 脂質全体の摂取バランスが気になる人
必要以上に食品を避けなくてもよい人
- 栄養バランスの取れた食事をしている人
- 加工食品の摂取量を適切に管理している人
- 商品ごとの原材料や栄養成分を確認して選べる人
特に重要なのは、トランス脂肪酸の低減と同時に、飽和脂肪酸の過剰摂取にも注意することです。
2025年版の日本人の食事摂取基準では、飽和脂肪酸について目標量が定められていますが、トランス脂肪酸については目標量の基準が設定されていません。
これはトランス脂肪酸の摂取を推奨する意味ではなく、日本人の摂取状況や健康影響に関する科学的知見を踏まえた対応です。
【よくある質問】トランス脂肪酸食品に関するFAQ
Q1:トランス脂肪酸が多い食品は何ですか?
A1:代表的な関連食品には、マーガリン、ショートニング、クロワッサン、ビスケット、ウエハース、パイなどがあります。ただし、現在の日本国内の商品はメーカーや製造方法によって含有量が異なります。
Q2:マーガリンとバターはどちらが安全ですか?
A2:トランス脂肪酸だけで一概に比較することはできません。マーガリンにも低減対策を行った製品があり、バターには天然由来のトランス脂肪酸と飽和脂肪酸が含まれています。商品ごとの栄養成分や使用量を比較することが大切です。
Q3:トランス脂肪酸は日本で禁止されていますか?
A3:日本ではアメリカのような部分水素添加油脂の全面的な規制方式は採用されていません。食品中の含有量の調査や事業者による自主的な低減、情報開示を中心に対応しています。
Q4:日本人のトランス脂肪酸摂取量は多いですか?
A4:2025年に公表された研究推計では、男性の平均は総エネルギー比0.29~0.39%、女性は0.33~0.40%でした。WHOの目標である1%未満を大きく下回っています。
Q5:トランス脂肪酸を完全に避ける必要はありますか?
A5:通常の食生活を送る日本人の大多数にとって、特定の食品を完全に排除する必要性は高くありません。脂質の過剰摂取を避け、栄養バランスを整えることが基本です。
まとめ:2026年は食品の含有量と食生活全体で判断する
2026年のトランス脂肪酸食品をめぐる最新情報を整理すると、日本では食品メーカーによる低減対策が進み、国内の食品含有量は全体的に減少傾向にあります。
2025年に公表された摂取量推計でも、日本人の平均的な摂取量はWHOの目標を大きく下回っていました。
一方、トランス脂肪酸の過剰摂取が心血管疾患のリスクを高めることは、国際的な科学的評価でも重要視されています。
今後も注目したいのは、食品メーカーの原材料変更、加工油脂の品質改善、消費者庁や農林水産省による情報開示、そしてWHOによる国際的な規制動向です。
マーガリンやショートニングを一律に避けるのではなく、食品ごとの含有量、摂取量、脂質全体のバランスを考えて選ぶことが、現実的で無理のない健康管理につながります。
2026年の食品選びで大切なのは、過去のイメージやネット上の噂ではなく、最新の調査結果と科学的根拠に基づいて判断することです。
主な公的資料・調査根拠
- 農林水産省「令和4・5年度調査結果(2022~2023年度)」
- 食品安全委員会「食品に含まれるトランス脂肪酸の摂取量推計に係る研究」(2025年3月31日)
- 厚生労働省「トランス脂肪酸に関するQ&A」
- 消費者庁「トランス脂肪酸の情報開示に関する指針」
- WHO「Trans fat」(2024年1月24日)
- FDA「Final Determination Regarding Partially Hydrogenated Oils」
- WHO「WHO recognizes four countries with life-saving trans fat elimination policies」(2025年5月19日)